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夜は、毎晩やってくる。
第10章 ダンサー・イン・ザ・ダークライト


   ※   ※   ※


♪セクシー 僕はセクシー
♪君とセクシー 夜はタクシー


踊り出す燐光。
息のピッタリと合った動きで三人揃って、片膝を曲げ、全景姿勢のまま片腕をピンと伸ばして頭上を指す。

そこからターン。正面を向いてから腰をせり出しながら肩でリズムを取って重心を後ろへ。


♪置いてかないで 僕を乗せてよ
♪恋の乗車拒否はできないのさ ノンノンノン


三人とも、やっている事はさっきの振り付けと全く同じだ。
鏡の中には自分の身体が映らない。だが、それぐらいのことでは戸惑わない。

このままではなんの変化もなく踊りきってしまうだろう。
勿論、そうさせないためにドリンクを飲ませたのだし、私がいるのだ。

私は闇の中にステップインして、センターの一雅の背後へと身体を滑り込ませた。

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