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夜は、毎晩やってくる。
第1章 プレイ・フォー・ペイ

 五千円貰ったら……全部で一万五千円だ。

「俺も! 俺も出す!」

 もうひとりの子も、鼻息荒くそう続く。
 鈴木山くんは……何もいわずに黙っている。面白そうに、あたしがなんて応えるかを見守っている。

 全部で二万円……。

 スマホは別にして、二万円あったら、好感度の上がる一時退院のスペシャルイベントに、お洋服一式全部を新しいのに替えてエントリーできる。

 それだけじゃない。
 お見舞品の飾り棚のスペースが何個増設できるだろう……!

 零音の贈ってくれた花でいっぱいの私の病室。
 その素敵な情景に、あたしは眩暈でクラクラしそうになった。

「いいよなっ!」

「あっ……!」

 男の子たちが、あたしの体を押し倒すようにして椅子に座らせると、セーラー服のリボンをほどき、ジッパーを降ろして無理矢理引っ張り上げる。

「ああっ……いやっ……!」

「うわあーっ! ブラジャー!」

「やああああんっ!」

 逆さまになった服に顔が包まれて息が苦しい。
 そして、見えちゃってる……あたしの目の前はセーラー服で何も見えないけれど、これ……あたしの胸、ブラ……丸見えになってるよおっ!

 しかも、ブラからこぼれる素肌に熱い息が吹きかかって……男の子たちに顔を寄せられてる。

「スッゲーいい匂い……」

「超やわらかそう……」

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