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秘密の二段ベッド
第6章 二人の夜
毎年結婚記念日の日、お母さんとお父さんは小旅行に行くことにしている。
今まではわたしたちがまだ小さいからと日帰りにしていたけど、お兄ちゃんも中二になったし、今年は泊まりにしようか、という話をお父さんがお母さんに持ちかけた。
お兄ちゃんが他校との試合で遅くなった日で、夕ご飯を三人で食べている時だった。
「うんっ、いいんじゃないかなっわたしちゃんとお留守番できるよっ」
わたしは張り切って言った。
二人はびっくり顔でこっちを見ると
「お兄ちゃんは心配いらなそうだけどあやねは心配だな」
と笑った。
「えーっ大丈夫だよっ」
「はいはい。今から予約が取れればの話だから。お兄ちゃんにも聞かなきゃね」
「うん、じゃあ早く調べなきゃ。お父さんipad貸してあげるっ」
わたしはご飯を素早く平らげて、部屋から取ってきたipadをお父さんに押し付けた。
「なんだあやねせっかちだなぁ」
お父さんはのんびりご飯を食べて、ソファで待っているわたしを焦らす。
でも「お母さんが喜びそうなとこ選ばなきゃね」と言うと「うん、確かに」と残りのご飯をかき込むとソファに座り、真剣な表情で宿を探し始めた。
お母さんは嬉しそうに笑っていて、なんだかこっちまで嬉しくなる。
お父さんとあーだこーだ言いながら検索し続けて、お兄ちゃんが帰ってくる前に観光ツアーと宿の予約までしてしまった。
両親の嬉しそうな様子と初めてのお留守番が楽しみでその夜はなかなか寝付けなかった。
それに、お兄ちゃんに気持ちを伝えるチャンスができた、と一人胸をドキドキさせた。
今まではわたしたちがまだ小さいからと日帰りにしていたけど、お兄ちゃんも中二になったし、今年は泊まりにしようか、という話をお父さんがお母さんに持ちかけた。
お兄ちゃんが他校との試合で遅くなった日で、夕ご飯を三人で食べている時だった。
「うんっ、いいんじゃないかなっわたしちゃんとお留守番できるよっ」
わたしは張り切って言った。
二人はびっくり顔でこっちを見ると
「お兄ちゃんは心配いらなそうだけどあやねは心配だな」
と笑った。
「えーっ大丈夫だよっ」
「はいはい。今から予約が取れればの話だから。お兄ちゃんにも聞かなきゃね」
「うん、じゃあ早く調べなきゃ。お父さんipad貸してあげるっ」
わたしはご飯を素早く平らげて、部屋から取ってきたipadをお父さんに押し付けた。
「なんだあやねせっかちだなぁ」
お父さんはのんびりご飯を食べて、ソファで待っているわたしを焦らす。
でも「お母さんが喜びそうなとこ選ばなきゃね」と言うと「うん、確かに」と残りのご飯をかき込むとソファに座り、真剣な表情で宿を探し始めた。
お母さんは嬉しそうに笑っていて、なんだかこっちまで嬉しくなる。
お父さんとあーだこーだ言いながら検索し続けて、お兄ちゃんが帰ってくる前に観光ツアーと宿の予約までしてしまった。
両親の嬉しそうな様子と初めてのお留守番が楽しみでその夜はなかなか寝付けなかった。
それに、お兄ちゃんに気持ちを伝えるチャンスができた、と一人胸をドキドキさせた。