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第2章 10月ー沙織の誕生日ー

そんなパーフェクトガイがなぜ私を選んでくれたのか…の理由は前に聞いたけど。ご両親が私を気に入ってくれた理由だけは本当に謎。

「ウチ沙織ちゃんが思ってるほど固くないんだって。所謂旧家みたいなイメージは持たなくていいよ。母さん嫁イビリとかしないタイプだし。
跡継ぎとかも多分言わないんじゃないかな。」

「それは…最初にお邪魔した時に凄くフランクに接してくださったから感じたけど。あの後に祥悟くんからお母様は女の子を見る目が厳しいなんて言うもんだから、自信がなくなっただけよ。」
「だから、沙織ちゃんがかわいいからだって。」
その可愛さというのは…女としてというより小動物的な何かなのかしら…？
祥悟くんにしたって、私を可愛い可愛いと言ってくれるけど。
私、言うほど可愛くない。
だからってキレイでもない。
私の思う可愛いと、祥悟くんの言う可愛いはまた違うんだろうけど。
男女の認識というか、その辺の擦り合わせってのは、難しい問題なのかしら。