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穴を掘っている
第3章 僕


父親は僕の言う通りにしてくれた

庭付きの家を買ってくれた

僕はその庭に穴を掘ろうと想った

毎日 少しずつ……

穴を掘る

僕を埋める穴を掘る

そして何食わぬ顔して母さんの所へ行った

18の誕生日まで……

僕は貴方の望むとおりの息子になってあげる

貴方はきっと……こんな息子を欲しかったんだろう

そう言う息子になってあげる

それが……僕が出来る最期の親孝行だからね



母さんは戻ってきた僕にビクビクしていた

僕は敢えて母さんに近付かない様にした

最期の日々だからね

幸せな記憶……

遺したいからね

僕は……こんな生き方しか出来なかった

欲しがる人に僕を与えるしか

僕の存在理由はない

欲しがられないのに……

何故僕は生きて逝けるのか?

欲しがる人に僕を与えた

芹香も欲しかったから与えた

それしか自分の存在理由は見付からない

母さん……

貴方が僕を欲しがらないから……

僕は……自分が要らないんだ

生きてくのはしんどい

こんな生き方しか何故出来ない?

みんなは……どんな想いで生きてるんだろ?

僕は……解らないんだ

誰か……

生き方を教えて……

穴を掘る以外の生き方を教えてよ



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