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人妻淫ら調教
第23章 煉獄(れんごく)への扉
 四人で一緒に個室に入った時から高校生二人の態度に微妙な変化を感じ、五郎は不穏な空気を察知していた。
 お互いに目配せをしながら、囁くようにお互いの耳元に唇を近付け、


「あのオッサン片付けられそうか?まあ、こっちの方が二人やし、あんな年寄りすぐに片づくやろ、青木君。」


「まあ、軽く片づくやろ。それより、この女を邪魔されずにやれるやんか、金田君は悪どいなぁ。」


 若い男の欲望剥き出しの会話が、玲奈の耳にも聞こえ、新たな恐怖に囚われた。
 青木と呼ばれた高校生が五郎の方に近づき、


「あの、秘密の武器って、気になって、貸してくれますか?」


 手を伸ばして五郎からリモコンを受け取ろうとしたが、次の瞬間、青木の姿が消え、ビョッと風を切る音と同時に金田の足が五郎の頭のあった辺りの宙を舞った。


「エッ!ギャッ!」


「ナッ、うそっ!ゲッ!」


 短い打撃音と、押し潰されたような若い男の叫びが続き、二人の若者が床に転がっていた。
 玲奈には五郎の目の覚めるような動きに驚き、呆気に取られたように突っ立っていた。


「な、今のは、なに?」


 玲奈の肩を抱くようにしながら、五郎は冷たく言い放った。


「空手かな。ふふ、若者には少し薬が効きすぎたかな?オッチャンを甘く見ると、痛い目にあうぞ。大人しくしとれば、フェラチオで気持ちようさしてやったのに。残念やわ。」


 それだけ言うと、個室の鍵を開け痛みに呻く若者二人を残して、トイレを出てエレベーターの前まで歩いた。


「あの、二人は大丈夫かしら?後から何か言ってこないんかな?」


 曇りのない瞳で玲奈が五郎に聞くと、確信に満ちた顔で五郎が、


「その心配はないな。アイツラの気の迷いやからな。それに、動けるようになったら、後を追いかけてきよるで。お前をオモチャにするためにな、玲奈。」


「そ、そんな、追いかけて来るんなら、なんでエレベーターに?」


 不安そうに聞く彼女の言葉に、面白がるように、


「なんでかって、簡単やん、このエレベーターはシースルーやし、外から丸見えや言うことや。クククッ、楽しみやろ?」


「うそでしょ!まさか、まだ、アンタは私を晒し者にしたりないの?」


「ふふ、その通りやと言いたいけど、違うなあ。多分一番上に行くまでに、もう一回エレベーターに来ると思うで。」
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