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人妻淫ら調教
第35章 解き放された蜘蛛の糸(ときほぐされたくものいと)
「そんな、恥ずかし過ぎます。けど、それが五郎様のお望みなら、構いません。嫌ですけど、あなたの命令なら私に権利はありませんから、従います。悔しいし、惨めですけど。」


 悔しさと五郎へ恨みを込めて、言葉をぶつけていた。


「ふふん、それでいいさ。服を着たら、行くぞ。」


「あの、朝御飯を食べていかれませんか?予定は少し遅れるかも知れませんが。簡単なものですけど?」


「朝飯か、うん、エエ考えやな。ほな、ご馳走になろうか?」


 五郎の答えを聞くと、玲奈はすぐに身支度を整え、食事の用意をするために下へ降りていった。


「ばかっ、相手の思う壷よ。けど、逃げられへんのよ、私は。いけん、あいつを殺しても、あの動画がネットに流れるの止められへんし。いけん、朝御飯だけ考えて。」


 ぶつぶつと口に出して言いながら、玲奈は二人の朝食の準備を始めた。
 五朗は、ベッドの周りの道具を片付け、バッグに詰め込み、下へ降りていった。


(さて、最後の確認もできたし、後は、仕上げの場所へ行くだけやな。)


 今日の予定を確かめるように、頭の中を整理しながらゆっくりとリビングへ入っていった。
 男の鼻腔をくすぐるようなお味噌汁の匂いが、食欲をそそり、玲奈の主婦としての料理の腕を表していた。


「うまそうや。ご馳走になるわ。」


「はい、召し上がってください。」


 五郎の言葉に応じながら、玲奈は最後の自宅での食事に込み上げるものをこらえるのが、精一杯だった。
 朝食を味わいながら、


「美味いな。玲奈、旦那は幸せもんやな。けど、明日からは、これを毎日食べられるんやな。ふふふ、楽しみやわ。」


 軽くからかうように言うと、玲奈は唇を噛み、屈辱に耐えた。


「悔しいんや。ふふ、まあ、その方が俺にとっては都合がエエがな。」


「そんな、、。」


 それ以上の言葉を発する前に、玲奈の唇は生暖かいもので覆われていた。
 微かに味噌汁の匂いのする男の唇と舌に、玲奈は拒否感より、むしろ求めるものに飢えたケモノのように貪り求めた。


(ふふ、吸い付いてきたな。くくくっ、思た通りやな。楽しみや。)


 人妻の刹那げな唇と舌の動きを味わい、人妻の肉体に密着させ、熟れた女体の体温と呼吸(いき)を感じ、楽しんでいた。


(だめ、何してるの、、こんなん、、異常よ、、けど、、。)
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