パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第7章 I Lesson １回目

そう『ここに居る』じゃなくて、『来た』とヤナセは言ったのだ―――。

ヤナセは裸なのも気にさせない気迫で、アラタ――いや、三人に向かって言葉を続けた。

「女性講師になるのは……我々男性より厳しい道程を経て来ているんだ。最初は不安で押し潰されそうな想いでスクールに通い……そこから同じ女性に希望を与える立場の講師を目指して厳しいレッスンを乗り越えてくる……決して軽い気持ちで出来ることではない」

「あ……」

ヤナセの言葉に、自分がスクールを通い始めた時のことを思い起こされていく――――。

ネットで見つけた『ラブカルチャースクール』に、勇気を出して申し込んだ時から……

ヤナセはずっと温かく励ましてきてくれたのだ。

『クス……あ、失礼しました。こんなに勢い良く出られた方は初めてだったもので……』

初めて電話越しに聞いたヤナセの優しく……
甘い声が蘇ると共に、胸の奥がグッと締め付けられる。

ヤナセは更に話を続けた――――。

「例え講師を目指さなかったとしてもだ……スクールに通い始めることも……レッスンを続けることも、相当の忍耐力が必要だ。受講料だって安くはない……私たち男性講師は、その女性の想いと決意に答える義務と使命があるんだ」

「……」

話が終わったヤナセを凝視したまま三人共立ち尽くす。

返事をしたくても喉の奥にでも詰まっているかのように、直ぐに声に出来ないでいた。