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ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー
いいのかな……セイジの自室に行きたいって言って?

でもヤナセから許可が得られているから、行先を話しても大丈夫よね……。

「レポートを見せに……行くんですけど」

ちょっと濁して言ってみると、案の定――――

「あら~! わざわざ? 見せに行く講師は誰なのかしら?」

一番肝心なところを突いてきた。

そりゃそうよね……ただでさえ察しがいいラブカル講師な上にトップクラスの三人だもの、入りたての私がビルの中が不慣れなことまで先読みしているだろう。

セイジの名前を出したら、親切なホズミなら部屋まで案内までしてくれそうな雰囲気だ。

下手に隠すのも却って変だし、悪いことしに行く訳じゃないから素直に話すと――――

「へぇ~。セイジの所に直接って持っていかせるなんて、何か企んでいるのかしらヤナセは……」

今日もツヤツヤの唇が意味ありげに笑った。

「えっ……企むって……」

ヤナセの意図っていうより、ホズミの言葉に自分の心の奥が見透かされている気分になる。

無言だけど心なしか眉間のシワが深くなったワタリと、眼鏡のレンズが輝いて表情が読めないハナブサに緊張が高まり、冷汗が出そうになった。

今の言葉――変な意味に捉えてないよね?

この三人は、私が『マスターコース』の時にレッスンを担当してくれたから、最初からの報告書にも目を通している筈だ。

だったら講師を専属に出来る『独占コース』でセイジが私を担当していたのも知っているだろう。

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