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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑

「サナ……遅いね」
「えぇ……」
タブレットを操作しながらカレンに話しかけてみると、淡々としながらも返事がある。
だけど私たちは、それ以上は会話をせずに黙々と報告書を書き進めた。
スラスラ書いていくカレンとは違って、私は時たま手が止まってしまう。
どう書けばいいのか解らない――――そうじゃなくて……
レッスンを振り返ると、昔のフィルム映画みたいにブチッと画面が切れるような感覚に陥る上に、寒気が襲ってくるのだ。
「ふぅ……」
やだな、どうしたんだろ私。
このことも口頭で報告した方が良いのだろうか?
報告書に書くと、これからずっと記録に残っていくんだよね。
物凄く不安要素を抱えているように見られて、ヤナセに不利になったりしないだろうか?
それに――――
いつかセイジも……見るよね?
今更なのに――講師としての義務より先に、女の感情が頭を覗かせてくる。
「ダメダメ!」
私情を振り払うように頭を振っただけではなく、うっかり心の声が口を衝いてしまった。
「コトミ、どうしたの?」
これにはクールビューティーカレンも、驚いたように反応してきて余計に焦る。
「あっ! やややっ! こんな報告書じゃ駄目だなって!」
「……そう。余り気負わなくていいんじゃない」
誤魔化そうとしたのに、カレンはあしらうことなく何気にフォローまでしてきてくれて、却って嬉しく思えた。
「うん……そうだよね。ありがとう!」
「別に、大したこと言ってないわよ」
ちょっと照れているようなカレンに、気持ちがほっこりとした時――――
ガチャ……
「あ……」
「サナ」
「おつ……」
サナがようやく教室に戻って来た。
「えぇ……」
タブレットを操作しながらカレンに話しかけてみると、淡々としながらも返事がある。
だけど私たちは、それ以上は会話をせずに黙々と報告書を書き進めた。
スラスラ書いていくカレンとは違って、私は時たま手が止まってしまう。
どう書けばいいのか解らない――――そうじゃなくて……
レッスンを振り返ると、昔のフィルム映画みたいにブチッと画面が切れるような感覚に陥る上に、寒気が襲ってくるのだ。
「ふぅ……」
やだな、どうしたんだろ私。
このことも口頭で報告した方が良いのだろうか?
報告書に書くと、これからずっと記録に残っていくんだよね。
物凄く不安要素を抱えているように見られて、ヤナセに不利になったりしないだろうか?
それに――――
いつかセイジも……見るよね?
今更なのに――講師としての義務より先に、女の感情が頭を覗かせてくる。
「ダメダメ!」
私情を振り払うように頭を振っただけではなく、うっかり心の声が口を衝いてしまった。
「コトミ、どうしたの?」
これにはクールビューティーカレンも、驚いたように反応してきて余計に焦る。
「あっ! やややっ! こんな報告書じゃ駄目だなって!」
「……そう。余り気負わなくていいんじゃない」
誤魔化そうとしたのに、カレンはあしらうことなく何気にフォローまでしてきてくれて、却って嬉しく思えた。
「うん……そうだよね。ありがとう!」
「別に、大したこと言ってないわよ」
ちょっと照れているようなカレンに、気持ちがほっこりとした時――――
ガチャ……
「あ……」
「サナ」
「おつ……」
サナがようやく教室に戻って来た。

