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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑
運命と言うなら――私にはセイジしかいない。

ラブカルに来て初めて会ったと思っていたセイジは私が結婚する前から出会っていて、セイジはそれをずっと忘れないでいてくれた。

まさかここで再会出来るなんて夢にも思わないし、当時結婚していたのにセイジに禁断の恋をしてしまったのだ。

でも……自分の気持ちにどうしても逆らえなかった。

ずっと一人で抱えていく秘密の筈だった――。

だけどたまたまか……必然か――――

旦那が長期出張の間に帰った実家で、セイジと出会ってしまい……
言葉にせずとも互いの気持ちに触れてしまった。

溢れ出るセイジへの気持ちを止めることは、私には出来ないでいた。

ラブカルに通って行くにつれて、私の中でも大きく何かが変わりだして――
漠然としていた人生に、ハッキリと伸びる道が出来たんだ。

「運命の相手……出会えるといいね」

本心からそう思って、呟くと

「まっ! 私の運命のダーリンはヤナセだけどね! 出会った瞬間、全身に稲妻が走ったもの~」

ジュリはシレッとヤナセを『運命の相手』は、ヤナセに決めてしまっている。

「はい……? じゃぁ、他の人は眼中に入れないんだよね?」

「う~ん……。 また雷に撃たれたら解らないなぁ~。今日のワタリとかアソコがかなり痺れたもの」

いやっ!!
それはワタリのビッグキャノンに砲撃されただけですから――――!! 

話せば話すほど、ジュリの心がどこにあるのか解らなくなりそうだ。

駄目だこんなことぐらいで振り回されて、本心を悟れないようじゃ女性講師として失格だわ。

もうジュリとの会話は、読心術の訓練だと思うことにしよう……うん。

そう自分に言い聞かせたのだった。

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