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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑

「琴海さん……お待たせしました」
「はい! 私の番ですね」
ジュリと話していたせいか余り待ったようには感じなかったけど、カレンが呼びに来るかと思ったのに、ヤナセ自ら呼びに来たのは気になった。
「カレンは?」
「カレンさんも……先に戻って頂きました」
「え~! 私だけ待たされたの~!」
残されたジュリは、ちょっと不服そうに唇を尖らせる。
ジュリからしたら、一人だけ残されたのは確かに納得いかないだろう――。
何故ジュリだけ残されたのだろう……と思っていたら
「すみません……。カレンさんは、ほぼレポートを書き終えておりましたので……ジュリさんも残られた方が捗るかと思いました」
凄く筋の通った理由をヤナセは言っているけど、語る口元は意味ありげな笑みを湛えている。
これは何か意味がありそうな予感がした。
「げっ! カレン、いつの間に!」
「いかが致しますか……琴海さんが戻るまで、ここでレポートを書かれて行かれますか?」
「あぁ~。出来れば私も戻りたいかも~」
「分かりました……レポートは期日までに書き上げて下さいね」
「はい! 分かりました! じゃぁコトミまた後でね~」
「うん……」
説明を鵜呑みにしたジュリは、多分ヤナセの思惑に嵌められたまま教室を嬉しそうに出て行く。
廊下を歩いていくジュリの背中を見送っていると、ヤナセがニッコリと微笑んでくる。
「琴海さん……大変お待たせしてすみませんでした。では……別室へ参りましょう」
「……はい」
綺麗に靡く襟足を眺めながら、ヤナセの後を付いていった。
「はい! 私の番ですね」
ジュリと話していたせいか余り待ったようには感じなかったけど、カレンが呼びに来るかと思ったのに、ヤナセ自ら呼びに来たのは気になった。
「カレンは?」
「カレンさんも……先に戻って頂きました」
「え~! 私だけ待たされたの~!」
残されたジュリは、ちょっと不服そうに唇を尖らせる。
ジュリからしたら、一人だけ残されたのは確かに納得いかないだろう――。
何故ジュリだけ残されたのだろう……と思っていたら
「すみません……。カレンさんは、ほぼレポートを書き終えておりましたので……ジュリさんも残られた方が捗るかと思いました」
凄く筋の通った理由をヤナセは言っているけど、語る口元は意味ありげな笑みを湛えている。
これは何か意味がありそうな予感がした。
「げっ! カレン、いつの間に!」
「いかが致しますか……琴海さんが戻るまで、ここでレポートを書かれて行かれますか?」
「あぁ~。出来れば私も戻りたいかも~」
「分かりました……レポートは期日までに書き上げて下さいね」
「はい! 分かりました! じゃぁコトミまた後でね~」
「うん……」
説明を鵜呑みにしたジュリは、多分ヤナセの思惑に嵌められたまま教室を嬉しそうに出て行く。
廊下を歩いていくジュリの背中を見送っていると、ヤナセがニッコリと微笑んでくる。
「琴海さん……大変お待たせしてすみませんでした。では……別室へ参りましょう」
「……はい」
綺麗に靡く襟足を眺めながら、ヤナセの後を付いていった。

