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ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー

「姉さん……大丈夫。絶対み――――」
パシィィィ――――ンッ!!
「見ないから~」と言いかけたところで、お決まりのハナブサの扇子が飛んでくる。
「イテッ! 何すんだよ! ハナブサ!」
真剣に話しているところに突っ込みが入ったせいか、ホズミは男言葉でハナブサに返すと眼鏡の奥の真っ黒の石が冷たく光った。
「琴海さんは用事があるんです。邪魔してはいけません」
それに追い打ちを掛けるようにワタリが
「チビ、気にせんで調べていいぞ」
低い声音でそう言って、ホズミの襟元を掴んでグイッと引っ張る。
「ちょ……苦しい……ワタリィ……」
引っ張られた襟が少し上がり、ネクタイの結び目が丁度喉ぼとけに当たって本当に苦しそうだ。
わざわざ二人ともエレベーターから降りてきて、ホズミの撤収にかかる。
前にも見たことあるような光景だな……。
講師になる前にバイトしていた喫茶店で、似たようなことがあったのを思い出て口元が綻んだ。
「少しばかり人間離れした名前なんです」
ワタリに引き摺られていくホズミの足元に落ちた扇子を拾い上げ、大事そうに撫でながらハナブサはポツリと理由を呟いた。
「え……人間離れ?」
まぁヤナセ筆頭に、四天王は人外ぽくは思うけど名前もなんだ。
妙にハナブサの言葉に納得していると
「いやぁ~ん! チワワちゃ~ん!」
ホズミは泣きそうな顔で私に手を伸ばしながら、確実に人間離れした巨人に連れ去られていき、まだ動いていなかったエレベーターの中に放り込まれたのだった。
パシィィィ――――ンッ!!
「見ないから~」と言いかけたところで、お決まりのハナブサの扇子が飛んでくる。
「イテッ! 何すんだよ! ハナブサ!」
真剣に話しているところに突っ込みが入ったせいか、ホズミは男言葉でハナブサに返すと眼鏡の奥の真っ黒の石が冷たく光った。
「琴海さんは用事があるんです。邪魔してはいけません」
それに追い打ちを掛けるようにワタリが
「チビ、気にせんで調べていいぞ」
低い声音でそう言って、ホズミの襟元を掴んでグイッと引っ張る。
「ちょ……苦しい……ワタリィ……」
引っ張られた襟が少し上がり、ネクタイの結び目が丁度喉ぼとけに当たって本当に苦しそうだ。
わざわざ二人ともエレベーターから降りてきて、ホズミの撤収にかかる。
前にも見たことあるような光景だな……。
講師になる前にバイトしていた喫茶店で、似たようなことがあったのを思い出て口元が綻んだ。
「少しばかり人間離れした名前なんです」
ワタリに引き摺られていくホズミの足元に落ちた扇子を拾い上げ、大事そうに撫でながらハナブサはポツリと理由を呟いた。
「え……人間離れ?」
まぁヤナセ筆頭に、四天王は人外ぽくは思うけど名前もなんだ。
妙にハナブサの言葉に納得していると
「いやぁ~ん! チワワちゃ~ん!」
ホズミは泣きそうな顔で私に手を伸ばしながら、確実に人間離れした巨人に連れ去られていき、まだ動いていなかったエレベーターの中に放り込まれたのだった。

