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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑

いくら気軽にと言われたからって、報告前に笑わせてしまうとは思わなかった――!
「すみません! 決してふざけているのではなくてですね……」
「いえ……こちらこそ……失礼致しました。琴海さんが真剣なのに……頬を膨らませたお顔が、昔庭に来たリスに似ていたもので……」
「リス?」
「はい……とても可愛らしいリスでした」
ヤナセは顔を傾けたまま微笑み掛けてきた。
笑っていた余韻か、優しく微笑む美しい顔に掛かる髪が微かに揺れて、色っぽさを増幅させる。
思わず一瞬いつもの如く見惚れてしまったが、突然現れた『リス』が胸に引っ掛かった。
流石、財閥柳瀬家!!
リスもお庭に来ちゃうほど、敷地が広かったに違いない――――じゃなくって!!
リス共に私の記憶に表れたのは――――
『涼雅』(りょうが)さんだった。
ヤナセのマンションに突然押しかけて来た、涼雅さんと『アユネ』さん……。
二人は如何にもヤナセと訳ありな感じだった。
涼雅さんは、ヤナセの叔父にあたる人の息子だから、ヤナセの従兄弟なだけあって容姿もどことなく似ていた。
アユネさんは……どんな関係かは解らないけど、多分下の名前だろうヤナセのことを――――『悠様』と呼んでいた女性だ。
私がヤナセからマンションを借りていたのをヤナセが戻って来たと思って、秋刀魚を焼いている時に現れたっけ。
私が住んでいたのを誤魔化すために家庭のことで悩んで精神的に落ち込み、リハビリがてらにマンションを借りている――――
と、今思うと本当に苦しい言い訳をしていた。
その時おどおどしている私に、涼雅さんがあだ名を付たのだ……
『小リス』――――って。
「すみません! 決してふざけているのではなくてですね……」
「いえ……こちらこそ……失礼致しました。琴海さんが真剣なのに……頬を膨らませたお顔が、昔庭に来たリスに似ていたもので……」
「リス?」
「はい……とても可愛らしいリスでした」
ヤナセは顔を傾けたまま微笑み掛けてきた。
笑っていた余韻か、優しく微笑む美しい顔に掛かる髪が微かに揺れて、色っぽさを増幅させる。
思わず一瞬いつもの如く見惚れてしまったが、突然現れた『リス』が胸に引っ掛かった。
流石、財閥柳瀬家!!
リスもお庭に来ちゃうほど、敷地が広かったに違いない――――じゃなくって!!
リス共に私の記憶に表れたのは――――
『涼雅』(りょうが)さんだった。
ヤナセのマンションに突然押しかけて来た、涼雅さんと『アユネ』さん……。
二人は如何にもヤナセと訳ありな感じだった。
涼雅さんは、ヤナセの叔父にあたる人の息子だから、ヤナセの従兄弟なだけあって容姿もどことなく似ていた。
アユネさんは……どんな関係かは解らないけど、多分下の名前だろうヤナセのことを――――『悠様』と呼んでいた女性だ。
私がヤナセからマンションを借りていたのをヤナセが戻って来たと思って、秋刀魚を焼いている時に現れたっけ。
私が住んでいたのを誤魔化すために家庭のことで悩んで精神的に落ち込み、リハビリがてらにマンションを借りている――――
と、今思うと本当に苦しい言い訳をしていた。
その時おどおどしている私に、涼雅さんがあだ名を付たのだ……
『小リス』――――って。

