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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑
あの自信が何処から生まれてくるのかも、まだ解らない。

余り色眼鏡で見ない方がいい……。

リクに限らずだけど、相手の本質や些細なことを見逃してしまいそうな気がする。

それにただ、ああいう笑い方なのかもしれないし。

フォーマットした気持ちで、感じたままをヤナセに話していく。

「ク……舌使いは丁寧でした。入念な感じで……」

『クンニ』と言い掛けたけど、ちょっと恥ずかしくて途中で止めた。

リクの舌が接触していた部分を至近距離で見れる訳じゃないから、報告はあくまでもなぞられた粘膜の感覚でしかない。

若さゆえの勢い――そういうのは感じられなかった。

ゆっくり丹念に……それでいて私の反応を慎重に伺っていたように思う。

「中々、弱いところにこなくて……」

「クリトリス……ですね」

「……はい。クリトリスへの刺激はしてこなくて、凄く焦らされる感じでした」

怖じずに真顔でハッキリと言い切って来るヤナセに、無駄に言葉を濁さない方が利口だと悟る。

ヤナセに導かれながら話を進めていく内に、徐々に報告らしくなって気恥ずかしさも薄れてきた――かもしれない。

「何か不快な動きをしたとか……そのようなことはありませんでした?」

フラッシュバックのことを気にしているヤナセは、リクのクンニについて詳しく聞いてくる。

やはり見ているのと実際の感触は、違うからかな……。

これから先の実技レッスン、私はちゃんと実施で出来るのだろうか――。

リクの笑った口元が、脳裏に蘇る。

スッキリしない靄がかった不安が、胸を過っていった――――。

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