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ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー

視界に入ってきたのは百メートル走でも出来そうなくらいに真っすぐ続く鏡のように磨かれた廊下。
このビルはラブカルの自社ビルだけど、改めて規模の大きさを知る。
ビルだけでもカルチャースクールと思えないくらいの規模だろう。
もうすぐ夕時。
まだレッスンだって行われているだろうし、私たちみたいに新人講師のレッスンだってあるからか、廊下は誰も歩いていない。
生徒の時はエレベーターとラウンジ、ラウンジとレッスン室の往復ばかりだったから、無機質な廊下を歩いているだけでも妙に気持ちが逸った。
「この先に……セイジがいるんだ」
人気講師でほぼ連日レッスン予約でいっぱいだったセイジ――――
今だってそれなりに予定が詰まっているんじゃ?
「だからかな……?」
だからヤナセは、セイジが時間を取れる内に直接指導を受けれる時間を設けてくれたのだろうか?
『マスターコース』に通っている時、セイジが姉妹校に研修に行っていたから『スタンダード』コースと違って、殆どセイジのレッスンはなかった。
セイジに会えない寂しさや、中々元旦那と離婚が成立しなかったこと。
何より自分の未熟さから不安が常に付き纏って泣いていた私に、ヤナセは知ってか知らずか……セイジと会える機会を用意してくれた。
その度に励まされて、勇気を貰えた。
ヤナセなりに考えがあったのかもしれないけど、それはきっと無意味なことじゃないと信じられる。
カツン――――
大して高くないヒールの音が廊下に小さく響く。
「ここだ……」
セイジの部屋に到着した。
このビルはラブカルの自社ビルだけど、改めて規模の大きさを知る。
ビルだけでもカルチャースクールと思えないくらいの規模だろう。
もうすぐ夕時。
まだレッスンだって行われているだろうし、私たちみたいに新人講師のレッスンだってあるからか、廊下は誰も歩いていない。
生徒の時はエレベーターとラウンジ、ラウンジとレッスン室の往復ばかりだったから、無機質な廊下を歩いているだけでも妙に気持ちが逸った。
「この先に……セイジがいるんだ」
人気講師でほぼ連日レッスン予約でいっぱいだったセイジ――――
今だってそれなりに予定が詰まっているんじゃ?
「だからかな……?」
だからヤナセは、セイジが時間を取れる内に直接指導を受けれる時間を設けてくれたのだろうか?
『マスターコース』に通っている時、セイジが姉妹校に研修に行っていたから『スタンダード』コースと違って、殆どセイジのレッスンはなかった。
セイジに会えない寂しさや、中々元旦那と離婚が成立しなかったこと。
何より自分の未熟さから不安が常に付き纏って泣いていた私に、ヤナセは知ってか知らずか……セイジと会える機会を用意してくれた。
その度に励まされて、勇気を貰えた。
ヤナセなりに考えがあったのかもしれないけど、それはきっと無意味なことじゃないと信じられる。
カツン――――
大して高くないヒールの音が廊下に小さく響く。
「ここだ……」
セイジの部屋に到着した。

