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ラブカルチャースクール 3
第8章 Lesson 困惑

いつも「です、ます」とハッキリした語尾をしているハナブサの様子の違いに、ますますイオリとの関係が気になってくる。
聞いていいのかな……?
いやでも、下手に首を突っ込んで余計迷惑を掛けるかもしれない。
もしかしたらその内、自然と状況が分かる時がくるだろうし――。
つい詮索しそうになる自分にモヤモヤして、振り払うように左右にプルプルと頭を振った。
先ず私がするべきことは、立派な女性講師になることだ!
そのためにもトレーニングせねば!!
「えっと、身体が冷えたから……最初はウォーキングぐらいにした方がいいですかね?」
気持ちを切り替えた途端、咄嗟に浮かんだことをハナブサに聞くと、眼鏡の奥の切れ長の目が驚いたように見開いた。
だけどそれはほんの一瞬で、ハナブサは直ぐ涼し気な表情に戻ると少し開いた扇子を口元に当てる。
「そうですね。その方が良いかと思います」
そしてハナブサは、わざわざマシーンの設定をウォーキングに変えてくれた。
「わっ! すみません! ありがとうございます!」
「いえ、こちらこそ何かとお騒がせして失礼致しました。しばらく誰も近寄らないと思われますので、私は他の皆さんの所に行ってきます」
「はい、畏まりました!」
扇子を胸に当てて、丁寧なお辞儀をするハナブサと同じように頭を下げる。
こんな異彩を放った光景、世間のジムでは決してお目に掛かれないだろう。
最敬礼しながらもハナブサらしい言葉遣いに、妙に安心してしまうのだった。
聞いていいのかな……?
いやでも、下手に首を突っ込んで余計迷惑を掛けるかもしれない。
もしかしたらその内、自然と状況が分かる時がくるだろうし――。
つい詮索しそうになる自分にモヤモヤして、振り払うように左右にプルプルと頭を振った。
先ず私がするべきことは、立派な女性講師になることだ!
そのためにもトレーニングせねば!!
「えっと、身体が冷えたから……最初はウォーキングぐらいにした方がいいですかね?」
気持ちを切り替えた途端、咄嗟に浮かんだことをハナブサに聞くと、眼鏡の奥の切れ長の目が驚いたように見開いた。
だけどそれはほんの一瞬で、ハナブサは直ぐ涼し気な表情に戻ると少し開いた扇子を口元に当てる。
「そうですね。その方が良いかと思います」
そしてハナブサは、わざわざマシーンの設定をウォーキングに変えてくれた。
「わっ! すみません! ありがとうございます!」
「いえ、こちらこそ何かとお騒がせして失礼致しました。しばらく誰も近寄らないと思われますので、私は他の皆さんの所に行ってきます」
「はい、畏まりました!」
扇子を胸に当てて、丁寧なお辞儀をするハナブサと同じように頭を下げる。
こんな異彩を放った光景、世間のジムでは決してお目に掛かれないだろう。
最敬礼しながらもハナブサらしい言葉遣いに、妙に安心してしまうのだった。

