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ラブカルチャースクール 3
第10章 I Lesson 2回目
「コトミさんの印象ですか? そうですね……小柄なのにこんな体力や精神力を使う道を選んで、頑張る人だな! って思いました」

アラタは躊躇いなく、堂々と言い切った。

「……ありがとうございます」

一応褒められたのかもしれないけど、特に具体的な印象は私にはなさそうだった。

強いていうなれば「小さいのに頑張っているね~」という所だろうか。

う~ん……こんな印象が薄いと、生徒を受け持った時に不安にさせてしまうかもしれない。

ジュリやカレン、サナは見てくれからガッツリ個性が出ている。

私はこのままだと、小動物にしか見られない気がしてきた。

「コトミさん……俺何か変なこと言っちゃいましたか?」

褒めたつもりだったろうけど神妙な顔をしている私に、アラタは機嫌を伺うように顔を覗き込んでくる。

「いえいえ! そんな風に思って貰えて嬉しいです!」

いつものトリップからハッと我に返り慌てて笑い返す。

アラタは安心したのか、途端スイッチが入ったように語りだした。

「あぁ、良かった。でも本当に男の俺でも体力を使う仕事だなって思ったし、正直このスクール特殊じゃないですか」

「はは、ですよね」

「前回のレッスンだって、三人も立ち合うなんてAVや漫画みたいで戸惑いはあったんですよ」

「中々ない状況ですよね~」

立て板に水のように早口で話していくアラタに、戸惑いながら相槌を打っていく。

「はい! 『スタンダードコース』のレッスン内容だけでも衝撃ありましたしね。そんな中で女性講師まで目指すって、凄い志があったんだろうと思ったんですよ」

「志……ですか」

「えぇ! 是非教えて頂きたいです!」

アラタが瞳を輝かせて熱い問いをしてきた瞬間、私の頭の中にはセイジの笑顔が浮かんでしまった。

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