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ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー

それはほんの一瞬の出来事だった――――。
柔らかい感触が唇に触れたと思ったら、舌の上にコロンと固形物が載ってきて甘酸っぱい味がゆっくりと広がっていく。
驚きで大きく見開いた視界の中には、セイジの伏せた瞼と真っすぐな黒髪が入ってくる。
「んっ……」
懐かしいような……でもしっかりと身体に刻まれた愛おしい感覚に、自然と甘い声が漏れ出た。
チュ……プ……
小さなリップ音を鳴らして、セイジは顔を離してキャンディー以上に甘い笑顔で私に問い掛けた。
「どう? 琴海、美味しい?」
その笑顔が凄くカッコよくて、優しくて――一脳みそが蕩けそうになる。
途端、顔がカッと沸騰したみたいに熱くなるのが分かった。
きっと誤魔化せないぐらい真っ赤な顔をしていると思う。
さっきまでの勢いは何処へやら、今直ぐにでも床にへたり込みそうだ。
「分から……ないです……」
「え? 美味しくない?」
「ううん……そうじゃない……です」
「琴海?」
戸惑ってはっきりしない返事をすると、セイジは心配した面持ちで顔を覗き込んできたから、更に俯き加減になって顔を逸らしてしまう。
つい今しがた、講師を目指すためにもセイジとの距離を取っていこうと思った矢先の――――『キス』。
正直嬉しいと思っている気持ちと、レッスン中にとの罪悪感が入り混じって、本能と理性がマーブル状にグニャグニャと頭の中を渦巻いていった。
柔らかい感触が唇に触れたと思ったら、舌の上にコロンと固形物が載ってきて甘酸っぱい味がゆっくりと広がっていく。
驚きで大きく見開いた視界の中には、セイジの伏せた瞼と真っすぐな黒髪が入ってくる。
「んっ……」
懐かしいような……でもしっかりと身体に刻まれた愛おしい感覚に、自然と甘い声が漏れ出た。
チュ……プ……
小さなリップ音を鳴らして、セイジは顔を離してキャンディー以上に甘い笑顔で私に問い掛けた。
「どう? 琴海、美味しい?」
その笑顔が凄くカッコよくて、優しくて――一脳みそが蕩けそうになる。
途端、顔がカッと沸騰したみたいに熱くなるのが分かった。
きっと誤魔化せないぐらい真っ赤な顔をしていると思う。
さっきまでの勢いは何処へやら、今直ぐにでも床にへたり込みそうだ。
「分から……ないです……」
「え? 美味しくない?」
「ううん……そうじゃない……です」
「琴海?」
戸惑ってはっきりしない返事をすると、セイジは心配した面持ちで顔を覗き込んできたから、更に俯き加減になって顔を逸らしてしまう。
つい今しがた、講師を目指すためにもセイジとの距離を取っていこうと思った矢先の――――『キス』。
正直嬉しいと思っている気持ちと、レッスン中にとの罪悪感が入り混じって、本能と理性がマーブル状にグニャグニャと頭の中を渦巻いていった。

