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ラブカルチャースクール 3
第10章 I Lesson 2回目
カチャ――――

着替え終わってレッスン室に戻ると、ヤナセはテーブルに腰を寄り掛からせてタブレットを操作していた。

「ヤナセさん、お待たせしました」

ほんの数メートの距離を急ぎ足で、ヤナセの元に駆け寄っていく。

他のレッスンも終わった頃だから忙しくなるのに、ヤナセに自分の所で無駄に時間を取らせてしまって心苦しかった。

「琴海さん……慌てなくても大丈夫ですよ」

足元に駆け寄ってきたワンコを愛でるように、ヤナセはフッと顔を綻ばせる。

その表情がさっきアラタに見せたブリザードとは全く違い、薔薇の花弁でも舞いそうな艶やかさに、本気で「キャン!」と吠えたくなった。

「でも、そろそろ皆も終わっていますよね?」

ヤナセは絶対、言い訳も責めてくるようなことも言わないから、逆に気になってしまう。

心配そうに見上げる私に、ヤナセは優しく微笑んでタブレットを脇に抱える。

「そうですね……今回は二時間丁度使いきって頂くので……皆さん教室に戻られるのは同じ頃かと」

「じゃぁ、寧ろ私だけ少し早めに終わった感じですね」

「クス……はい、たまたま……ですけどね」

「はぁ、たまたま……でした」

本当に非常ボタンを押してしまったのは、たまたま――――偶然だった。

だけどこれも何か意味があったなら、無駄じゃなかったと思いたい。

ヤナセの表情が、笑顔から神妙な面持ちなる。

「琴海さん……このあと私は先にアラタの方に行ってきますので……遅くなってしまいますが琴海さんの報告は、午後に伺わせて頂きたいと思います」

「はい、分かりました……あの」

「はい……?」

「アラタ……かなり怒られますか?」

「……気になりますか?」

「はい……ちょっと」

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