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ラブカルチャースクール 3
第11章 Lesson ポジティブ

「こら小娘! なにミーハーなこと言ってんのよ!」
お姉言葉と一緒に、ジュリの後頭部を叩く美女――いや、美男子ホズミが傍に来ていた。
「あっ、姉さん」
「きゃっ! 痛っ! 八月一日、女子に向かって何するのよ~!」
背の高い講師が揃っているラブカル内でも、一際スレンダーで長身のホズミを私たちは高層ビルでも見上げるみたいに、口を開けて仰ぎ見る。
「あんたは、女子なんて可愛い言葉使うんじゃないわよ! 魔女め! 魔女がお似合いよ!」
「なっ! 酷い~八月一日!」
「まだ言うか! ガムテープでその口塞ぐわよ!」
ホズミは普段垂れ目がちの綺麗な目を珍しく吊り上げて、ジュリを言い負かしてくる。
女子に凄く優しい姉さんが、ジュリにはどうやら厳しいようだ。
そんなに『八月一日』のことを恨んでいるのかな……。
女子同士? の言い争いが終わると、ホズミは近くのテーブルから椅子を一つ引っ張ってきて、お誕生席の位置に座ってきた。
流れるような動作で長い脚を組んで座る姿は、様になっていてカッコいい。
でもやっぱり姉さんは、姉さんで――握った両手を顎に当てて肘をテーブルに付き、身を乗り出してめちゃ乙女ポーズを作って私たちをグルッと見渡す。
「ちょっと……さっきの新人くん、何なの? チワワちゃんにコロッケあげるなんて~」
「あっ、八月一日も気付いたんだ」
「当り前よ、魔女! 私を誰だと思ってんのよ」
「え! オカマ?」
「オカマ違うわ! 美の女神くらいお言いなさいよ!」
なんだか姉さんとジュリの掛け合いが、最近すっかりコントになってきている。
姉さんは冗談ぽく言っているけど、ジュリに言われたことといい――――
このコロッケがそれほど物議を醸しだすとは、私には思いもしなかった。
お姉言葉と一緒に、ジュリの後頭部を叩く美女――いや、美男子ホズミが傍に来ていた。
「あっ、姉さん」
「きゃっ! 痛っ! 八月一日、女子に向かって何するのよ~!」
背の高い講師が揃っているラブカル内でも、一際スレンダーで長身のホズミを私たちは高層ビルでも見上げるみたいに、口を開けて仰ぎ見る。
「あんたは、女子なんて可愛い言葉使うんじゃないわよ! 魔女め! 魔女がお似合いよ!」
「なっ! 酷い~八月一日!」
「まだ言うか! ガムテープでその口塞ぐわよ!」
ホズミは普段垂れ目がちの綺麗な目を珍しく吊り上げて、ジュリを言い負かしてくる。
女子に凄く優しい姉さんが、ジュリにはどうやら厳しいようだ。
そんなに『八月一日』のことを恨んでいるのかな……。
女子同士? の言い争いが終わると、ホズミは近くのテーブルから椅子を一つ引っ張ってきて、お誕生席の位置に座ってきた。
流れるような動作で長い脚を組んで座る姿は、様になっていてカッコいい。
でもやっぱり姉さんは、姉さんで――握った両手を顎に当てて肘をテーブルに付き、身を乗り出してめちゃ乙女ポーズを作って私たちをグルッと見渡す。
「ちょっと……さっきの新人くん、何なの? チワワちゃんにコロッケあげるなんて~」
「あっ、八月一日も気付いたんだ」
「当り前よ、魔女! 私を誰だと思ってんのよ」
「え! オカマ?」
「オカマ違うわ! 美の女神くらいお言いなさいよ!」
なんだか姉さんとジュリの掛け合いが、最近すっかりコントになってきている。
姉さんは冗談ぽく言っているけど、ジュリに言われたことといい――――
このコロッケがそれほど物議を醸しだすとは、私には思いもしなかった。

