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ラブカルチャースクール 3
第11章 Lesson ポジティブ

ヤナセは長い指を織物のように交差した手をデスクの上に乗せる。
「琴海さんは……アラタがレッスンで一番言いたかったことを今時点で解っていらっしゃいますか?」
「え……アラタが一番言いたかったことですか?」
今報告した中で、アラタが言いたかったと思われることは伝えたつもりなのに、ヤナセが敢えて聞いてくるというのは、他にも私が気が付いていないアラタの真意があるってことだろうか――。
これは講師として大事な『善くよく相手を見る』を試されているのかもしれない。
アラタの言いたかったこと……こと……こと?
――――分からないぃぃぃ!!
途端一気に、背中に冷汗が噴き出してくる。
「え、えっとですね……アラタが恋愛したいのは良く解りました。元スポーツマンとして、新しい世界で高みを目指したいのも理解できるかなぁと……」
緊張余り声が上擦りそうになりながら、しどろもどろに消去法を始める。
本当にチワワ並みに、プルプル震えてきそうだった。
眉間に縦皺、額に汗、若干キョドっている私にヤナセは細めていた目を一瞬開き、組んでいた手の片方を口元に寄せて肩を揺らし始める。
「クスクスクス……気付いてらっしゃらないなら、それはそれで別に宜しいかと」
「えぇっ!? 良いんですか?」
「はい……この問題はまた追々……琴海さんが気付いた時にでも、一緒に考えましょうね」
「はいぃ……承知しました……」
あぁぁぁ――――!!
私また、変なこと言っちゃたかな~!?
必死で考えたつもりなのに、笑われた上保留にされちゃったよ~!
これは早く解決するためにも『アラタの答え』を真剣に考えることにしようと、思ったのだった。
「琴海さんは……アラタがレッスンで一番言いたかったことを今時点で解っていらっしゃいますか?」
「え……アラタが一番言いたかったことですか?」
今報告した中で、アラタが言いたかったと思われることは伝えたつもりなのに、ヤナセが敢えて聞いてくるというのは、他にも私が気が付いていないアラタの真意があるってことだろうか――。
これは講師として大事な『善くよく相手を見る』を試されているのかもしれない。
アラタの言いたかったこと……こと……こと?
――――分からないぃぃぃ!!
途端一気に、背中に冷汗が噴き出してくる。
「え、えっとですね……アラタが恋愛したいのは良く解りました。元スポーツマンとして、新しい世界で高みを目指したいのも理解できるかなぁと……」
緊張余り声が上擦りそうになりながら、しどろもどろに消去法を始める。
本当にチワワ並みに、プルプル震えてきそうだった。
眉間に縦皺、額に汗、若干キョドっている私にヤナセは細めていた目を一瞬開き、組んでいた手の片方を口元に寄せて肩を揺らし始める。
「クスクスクス……気付いてらっしゃらないなら、それはそれで別に宜しいかと」
「えぇっ!? 良いんですか?」
「はい……この問題はまた追々……琴海さんが気付いた時にでも、一緒に考えましょうね」
「はいぃ……承知しました……」
あぁぁぁ――――!!
私また、変なこと言っちゃたかな~!?
必死で考えたつもりなのに、笑われた上保留にされちゃったよ~!
これは早く解決するためにも『アラタの答え』を真剣に考えることにしようと、思ったのだった。

