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ラブカルチャースクール 3
第12章 Lesson 欲
絶対、何か企んでいる――――。

このままセルジュの言葉に乗って、何か証拠を掴みにいくべきか……

いやいや、セルジュだってラブカル講師だ。

それもあのヤナセや四天王に対抗しようとしているくらいだから、甘く見ない方がいいだろう。

もし何かされてそれを逆手に取られたら、ヤナセの立場を悪くしかねない。

ここは何とか上手く言って逃れる方が先決だと思った。

まだ女性講師になって短い期間でも色んなことがあったから、小さい頭ながらそれなりに状況判断も出来るようになってきていた――――多分。

「セルジュ! もう次のレッスン始まるから戻るよ」

「ノン! まだ時間ありま~す。お茶くらい飲んでいってください」

駄目だ――単純な理由じゃ引き下がらない。

あっ! 仮病を使ってみたらどうだろうか!

でも……仮病のせいで次のレッスンが中止になったら、新人講師のカリキュラムを遅らせてしまう。

思いのほか、簡単なことじゃなかった!

これはやっぱり大人しく、お茶を一杯頂いておこうかな。

「一杯だけなら……」

「ウィ~! いっぱいありますよ~!」

何かちょっと別の意味合いに聞こえた気がしたが気のせいだろうか?

それにしてもセルジュにしても、アラタにしても最近似たような強引パターンに嵌るな……。

内心溜め息を吐きながら、セルジュに引き摺られるように歩き出すと――――

「琴海――――さん!」

私の名前を呼ぶ声が、通路に響き渡った。 

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