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ラブカルチャースクール 3
第12章 Lesson 欲
自信もって堂々と言い切るセイジだけど、少し怒気を感じる。

温厚なセイジでもセルジュの悪ふざけには、いい加減腹を立てたのだろう。

さぁ、セルジュはどう出るか――――。

ここで本当にヤナセに連絡したら、セイジの迫真の演技が無駄になってしまう。

セルジュは冷ややかなブルートパーズの瞳をセイジに真っ直ぐ向けて、空いているもう片方の手をスマホに伸ば――――

「ヤナセに確認なんて、面倒でぇす」

さなかった!!

本当に嫌そうに言うと同時に、セルジュは掴んでいた手も解放した。

「あ……」

かなり強く握られて、少し痺れが残る自分の指先をホッとしながら見詰めていると、セルジュは私の頭に軽くキスを落としてくる。

「わっ!!」

「セルジュ!!」

「コトミ、お茶はまたね~」

ちょっとぉぉぉ!
セイジの前で、いきなり何てことしてくれるのよ~!!

驚く私とセイジを嘲笑うかのように、セルジュは投げキッスまでして自室に戻っていく。

キュィィィ――――ン! バッタン!

セルジュが部屋に入ったのをしかと見届けた途端――

「はぁぁぁぁ~」
「ふぅぅ……」

私とセイジは同時に、大きな溜息を吐き出した。

余計な手間を増やしてしまい心苦しい気持ちでセイジを見やると、少し暗い面持ちでスマホをポケットにしまっている。

やっぱり、こんなことになって機嫌悪くしちゃったかな?

「ごめんね……セイジ」

「おいで、琴海」

凹みながら謝ったらセイジは一言だけ淡白に言って、自室に早足で向かい出した。

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