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ラブカルチャースクール 3
第3章 Lesson チェリー
もう……本当にどうしたらいいのだろう。

これ以上思い付く言葉がなくてセイジにしがみ付いたまま黙ってしまうと、抱き締められていた腕の力が緩み、身体が少し離れた。

セイジもようやく納得してくれたのかと思って、ホッとしたような寂しいような複雑な気持ちで胸の中から抜け出ようとしたら……

コッツン――――

おでこが重ねられた。

さっきキャンディーを口移しされた時は閉じられていたセイジの瞳が今度はハッキリと開き、深くて綺麗なダークブラウンの瞳が食い入るように私を見詰めてくる。

次は何をするの――――!?

ヤナセ並みに今日のセイジは先が読めない。

「あの……セイジ……さん?」

動揺し過ぎてうっかり『さん』付けまでしてしまったら、セイジはいつもは甘く揺らめく瞳を細めて

「二人っきりの時は、敬語で話さないでいいよ」

ちょっと拗ねた感じで言ってきた。

ズッキュゥゥゥ――――ン!!

不意打ちのセイジの『甘えん坊プレイ』に、私のハートはピストルで何発も打ち抜かれたみたいに粉砕しそうになる。

頭から湯気を出して、背中が仰け反ってしまいそうだ。

そんな瀕死状態の私に、セイジはくっつけたおでこをグリグリ押し付けてきて

「セ、セイジ……」

「お願い……琴海」

唇が触れそうな距離で甘く囁いた。

「で、も……」

「お願い……」

切な気な声と熱い吐息が、私の理性を蕩けさせる……。

「……琴海」

プッチン!

瞬間、私の中で何かが弾けた――――。

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