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ラブカルチャースクール 3
第12章 Lesson 欲
そしてやはり数歩でソファーに辿り着くと、セイジの手が離れていく。

さっきまでキスをして抱き締め合っていたのに、手が離れただけで少し寂しく思ってしまう。

感触が残る手を見詰めながら、先にソファーに腰かけたセイジの横に並んで座ろうとしたら

「琴海はここ」

「へ、そこ?」

開いたセイジの脚の間を指差された。

セイジの顔は見えにくいけど、密着度はありそうな指定席に照れながら腰を下ろしていくと、座り終わる前にセイジの腕が腰に絡まってきて引き寄せられた。

「きゃっ!」

「ははっ! ビックリした?」

「ん、もう~!」

無邪気に笑いながらそう言うセイジに、ホッとしながらも可愛く感じる。

それにしても自室だからなのか、この部屋にいる時のセイジはかなり大胆な行動をしてくる気がした。

恋愛が禁止されるほど管理が厳しいラブカルの中で、唯一本当に素になれる憩いの場所なのかもしれない。

そのプライベートルームに入れさせて貰って、色んな顔のセイジを見られるのは物凄く嬉しかった。

いつかこんな密会じゃなく、堂々と外で手を繋いで歩ける日が早く訪れるといいな――――。

「ふふふ……」

「琴海、どうかした?」

セイジと手を繋いでデートしている所を想像して、つい一人で笑みを浮かべてしまった。

「な、何でもないよ! さっきのセイジは本当にカッコよかったなぁって、思い出していたの」

「もう、そのことは言わないでよ」

言い訳とフォローも兼ねて言ったつもりだが、セイジはさっきのセルジュとのやり取りはどうしても納得していないみたいだ。

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