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ラブカルチャースクール 3
第12章 Lesson 欲
私が離婚した直後、金銭面のことも考えてくれたヤナセが自分のマンションを使わせてくれたことがあった。

引っ越しも手配してくれた上に、男手も必要だろうと姉妹校に研修中のセイジをわざわざ呼び戻してくれたっけ……。

何もかも先読みしてスマートな行動且つ完璧なヤナセに対して、引っ越しが終わった後のセイジも、今みたいにちょっと自嘲的になっていた気がする。

「うん、あの時もヤナセは凄かったけど……セイジも引っ越し手伝ってくれたし、凄く心強かったよ」

旦那と離婚して、女性講師への夢に向かってスタートする新生活をセイジに見届けて貰えたのは私には意義深いことだった。

私にとってセイジとの思い出は、全て宝物みたいに輝いている――――。

セイジの顔を見上げてニッコリ笑うと、セイジは一旦目を閉じてから少しやるせなさそうに微笑んだ。

「俺も……琴海の引っ越しを手伝えて、凄く嬉しかったよ。琴海にとっては新たな人生の門出の日だった訳だし……」

「セイジ?」

濁された語尾が気になった。

不安定そうなセイジを見ると、また私の前からいなくなってしまうのでは――と思って胸が締め付けられそうになる。

心配げに見詰め返すと、セイジは私の頬に手を添えて指先で優しくなぞりだし――

「ごめんね……琴海。またちょっと焼きもち妬いたかも」

いつもの甘い声でそう言って、照れ臭そうに微笑んだ――――。

ボッフンッ!

途端頭の天辺から、湯気が噴き出る。

何、なに~!
今日のセイジ、可愛すぎる~!!

誰が見たってイケメンでラブカルでも人気講師なセイジが、セルジュだけじゃなく異世界のヤナセに対してもそう思うなんてどうしちゃったんだろ?

だけどちょっと特別講師のセイジが身近に感じられて、嬉しく思えて顔がニヤけてしまう。

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