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ラブカルチャースクール 3
第13章 I Lesson 3回目

当時のことを思い出すと胸が熱くなってきて、自然と笑顔でクニミツに語っていた。
そんな私をクニミツは、目を細めて眺めて切なそうに見詰めてくる。
「頑張ったね……ですか。前回ヤナセさんも言っていましたよね。女性講師を目指すこともだけど、スクールに通い続けることがどれだけ大変かって……。コトミさんは本当に頑張って今ここに居るんだと思います」
凄くネガティブそうな言い方だけど、しっかりこっちが伝えようとしていることを理解しているし、ヤナセが最初のレッスンで言っていたこともちゃんと胸に刻んでいるクニミツは、自信が付けば講師として逸材になる予感がした。
「ありがとうございます。だけど……頑張ってこれたのは温かく励まし続けてくれた男性講師のお蔭だと思っているんです。本当に親身になって話を聞いてくれたんですよ」
どこか寂しそうなクニミツにニッコリと満面の微笑みを向けると、クニミツの表情が少し柔らかくなった。
「そうか……ラブカルって本当に凄いんですね。自分、少し現実逃避気味で講師に応募を受けたんです」
ドックン――――!
いよいよクニミツの心の扉が開き始める――――。
「現実逃避……ですか?」
「はい……」
自嘲的に微笑んだクニミツは硬質的な顔に憂いを帯びていて、母性本能くすぐってくる。
これは思いのほか、女生徒のハートをときめかすかもしれない。
クニミツは組んでいた手の親指を立てて、爪先を擦りだす。
「さっき話した……大学生時代から付き合っていた彼女と、結婚したかったんです」
「は、はいっ」
気になっていたクニミツの彼女のことから話が始まり、つい返事する声に気合が入ってしまった。
そんな私をクニミツは、目を細めて眺めて切なそうに見詰めてくる。
「頑張ったね……ですか。前回ヤナセさんも言っていましたよね。女性講師を目指すこともだけど、スクールに通い続けることがどれだけ大変かって……。コトミさんは本当に頑張って今ここに居るんだと思います」
凄くネガティブそうな言い方だけど、しっかりこっちが伝えようとしていることを理解しているし、ヤナセが最初のレッスンで言っていたこともちゃんと胸に刻んでいるクニミツは、自信が付けば講師として逸材になる予感がした。
「ありがとうございます。だけど……頑張ってこれたのは温かく励まし続けてくれた男性講師のお蔭だと思っているんです。本当に親身になって話を聞いてくれたんですよ」
どこか寂しそうなクニミツにニッコリと満面の微笑みを向けると、クニミツの表情が少し柔らかくなった。
「そうか……ラブカルって本当に凄いんですね。自分、少し現実逃避気味で講師に応募を受けたんです」
ドックン――――!
いよいよクニミツの心の扉が開き始める――――。
「現実逃避……ですか?」
「はい……」
自嘲的に微笑んだクニミツは硬質的な顔に憂いを帯びていて、母性本能くすぐってくる。
これは思いのほか、女生徒のハートをときめかすかもしれない。
クニミツは組んでいた手の親指を立てて、爪先を擦りだす。
「さっき話した……大学生時代から付き合っていた彼女と、結婚したかったんです」
「は、はいっ」
気になっていたクニミツの彼女のことから話が始まり、つい返事する声に気合が入ってしまった。

