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ラブカルチャースクール 3
第13章 I Lesson 3回目
「そ、そっか~。でもさ、抱き締めながら『ぎゅうぅ~』って言う人の方が珍しくない?」

「はぁ……そうですよね。でもスクール内では『ぎゅうぅ~』は有名みたいなんで、うっかり言っちゃう人もいるみたいなんです」

「へぇ……そんなにメジャーなんだ……」

背中にクニミツの感触を感じながらも、視線は遠くを見てしまった。

そういえば至る所で、ぎゅぅぎゅぅしているような感じだよな。

でもそれがラブカル講師たちに、染み付いてしまっているなら凄い威力だ。

これでクニミツがレッスンへの気負いが和らいで自分のスタイルが確立するまでなら、良いアイディアかもしれない。

コウセイの先輩としての優しさと、講師としてのプライドを感じて口元に笑みが浮かんだ――。

コウセイの話をしている内に、クニミツも少しはリラックスしてきたのか絡めている腕の力が抜けてきた。

このまま自然な流れに任せたい――――
とは思うけども、時間もない。

この先まだ研修は何度もあるだろうから、時間いっぱいで出来ることをした方が良いのだろうか?

生徒の時とは違って、自分自身でも配慮しなければならないので、結構判断力が必要だ。

どうやってレッスンに持っていこうかな……。

クニミツの腕に手を添えて、眉間に皺を寄せながら考えていると

「このあと……キスすればいいのでしょうか?」

わざわざお伺いをたてられた。

「うっ……う~ん。大抵その流れだけど、実技レッスンの一番の主旨は……」

「性感帯の開発です!」

「はい……良く出来ました」

本当に学校の授業みたいになってきている。

やはりマニュアルタイプは、『ぎゅうぅ~』だけでは簡単に打破は出来ないようだった。

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