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ラブカルチャースクール 3
第13章 I Lesson 3回目
自分でも上手く説明できるか分からないけど、精一杯クニミツに伝えていこう。

「雰囲気作りとしては、キスから始めるのは無難だと思うけど、絶対それからって決めちゃうとワンパターンになると思うんだ」

「あっ、そうですよね! ついパターンを決めた方が安心してしまって……」

「うん、そういう人多いと思うよ」

かく言う元旦那も、そのタイプだった気がする――。

それにしてもクニミツは、ちゃんと人の話を聞いてくれるから話し易い。

前回のアラタとは雲泥の差だ。

意見も素直に受け止めて、取り入れようとするのは素晴らしいことだけど、クニミツらしさも活かして欲しかった。

「余りパターン化しないで相手に合せてあげることを重点置いてみて。慣れていく内に、きっとクニミツさんのスタイルが出来上がっていくと思うから」

「コトミさん……はいっ! 分かりました!」

クニミツは私の励ましに感動したのか、興奮気味に答えると抱き締める腕に思いっきり力を入れてきて首元を圧迫してくる。

「うぅっ……ぐ、ぐるじぃ」

「わぁぁ~! すみません! つい、うっかり!」

私の地を這うような声に、クニミツは慌てて両手を上げてホールドを解除した。

やっと解放されてホッとしながら首元を擦る。

俯き加減になっている私の顔を恐る恐る覗き込んできたクニミツの目は、心配気に潤んでいた。

「強く締め付けるの……生徒には絶対しないでね」

「すみません……はい、絶対しません」

忠告したことは守ってくれそうだけど、余り言い過ぎるのも良くないかもな……。

やっぱり講師同士にレッスンは一筋縄じゃ行かないものだと、しみじみ痛感した。

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