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ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び

「ケーキの種類、残っているのを見てきますね!」
ヤナセと二人で話すことなんて誰よりも多かった筈なのに、さっきの『恋バナ』のせいか妙に落ち着かない。
慌てた感じで席を立ち、ショーケースに向かっていく。
奥さん相手だとしても、あんなにハッキリと言ってしまうのは、やはり何か勘付いているのかな……。
最初から人気講師のセイジを『独占コース』にしてくれたのもヤナセだし。
私が落ち込んでいる時に姉妹校からセイジを呼んできたり、以前のお茶の研修のレポートの時もセイジの自室まで行かせてくれたし――
改まって考えると、他にもたくさん思い当たることがあり過ぎる。
ヤナセは私の気持ちを知っている上で『掟改正』のことを詳しく伝えて、女性講師になるのにサポートしてくれたのかもしれない。
どうしよう……そう思ったら、ヤナセの顔がまともに見られなくなりそう。
思えば何でもお見通しのヤナセに、顔に出やすい私の胸の内なんてバレバレに決まっている。
そんなの考えれば簡単なことなのに、今更認識させられるなんてお馬鹿すぎだ。
「はぁぁぁ~」
ショーケースの前で、深い溜息を吐いていると
「それほど……迷われていますか?」
「……え……わぁぁぁ!!」
いつの間にかヤナセが隣に立っていた。
「瞬間移動!?」
本気でそう思ったら――
「クス……琴海さんの直ぐ後に来たんですが、何やら真剣に考え込まれていたご様子で」
私のマジボケに、ヤナセはまた面白そうに口元を綻ばせている。
「あ……失礼致しました」
ヤナセのことだから、一瞬で飛んできたかと思ってしまった。
ヤナセと二人で話すことなんて誰よりも多かった筈なのに、さっきの『恋バナ』のせいか妙に落ち着かない。
慌てた感じで席を立ち、ショーケースに向かっていく。
奥さん相手だとしても、あんなにハッキリと言ってしまうのは、やはり何か勘付いているのかな……。
最初から人気講師のセイジを『独占コース』にしてくれたのもヤナセだし。
私が落ち込んでいる時に姉妹校からセイジを呼んできたり、以前のお茶の研修のレポートの時もセイジの自室まで行かせてくれたし――
改まって考えると、他にもたくさん思い当たることがあり過ぎる。
ヤナセは私の気持ちを知っている上で『掟改正』のことを詳しく伝えて、女性講師になるのにサポートしてくれたのかもしれない。
どうしよう……そう思ったら、ヤナセの顔がまともに見られなくなりそう。
思えば何でもお見通しのヤナセに、顔に出やすい私の胸の内なんてバレバレに決まっている。
そんなの考えれば簡単なことなのに、今更認識させられるなんてお馬鹿すぎだ。
「はぁぁぁ~」
ショーケースの前で、深い溜息を吐いていると
「それほど……迷われていますか?」
「……え……わぁぁぁ!!」
いつの間にかヤナセが隣に立っていた。
「瞬間移動!?」
本気でそう思ったら――
「クス……琴海さんの直ぐ後に来たんですが、何やら真剣に考え込まれていたご様子で」
私のマジボケに、ヤナセはまた面白そうに口元を綻ばせている。
「あ……失礼致しました」
ヤナセのことだから、一瞬で飛んできたかと思ってしまった。

