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ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び
「すみません……久々にキッチン、入りたかったかと思われますが」

「いえ、私こそすみません。時間がないのに余計なことしようとして……」

このお忍びは、ただの気晴らしではないことが少し見えてきた。

思えばヤナセの行動には、全て意味があるのだ。

きっとリラックスさせてくれながら、今日の状況を聞こうとしていたのであろう。

それを姉さんも解ったから、快く代打してくれたんだ。

お店が忙しいとき、四天王が手伝ってくれたっけ。

昔も今も……助けて貰ってばかりだ。

少ししょげた私に、ヤナセは優しい声で話しかけてくる。

「席に……着きましょうか」

「はい……」

キッチンから香ってくる甘い匂いに、お腹がギュルッと小さく鳴ってしまった。


再びヤナセと向かい合わせで席に着くと、店長が飲み物を持ってきてくれた。

「あっ、店長! お久しぶりです!」

慌てて立ち上がろうとしたら、店長は手で「座っていていいよ」と合図して、テーブルに飲み物を置いていく。

「琴ちゃん、元気そうで良かったよ~。琴ちゃんが辞めてから、私たちはちょっと寂しかったけどね~」

「店長……」

そんな風に言って貰えることが凄く嬉しくて、胸がジーンと熱くなる。

四天王が慕う店長にも、たくさんのことを教えて貰った。

多くを語らない店長だけど、温かい人柄は落ち込みそうな心をいつも和ませてくれる。

このお店は、そんな店長の人柄そのものだと思う。

常連客が絶たないのも、店長夫婦の温かさに癒されにきているのだと実感した。

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