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ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び
「ムッツリな癖に、澄ました顔しちゃってさ」

ホズミはヤナセにブツクサ言いながら、ほっかむりを外す。

『ムッツリ』って――――!?

どうリアクションしたらいいのか目を泳がせてしまったけど、ヤナセは気にした様子もなくブルーマウンテンを品良く飲んでいる。

ドキドキドキ――――

一体普段、四人でどんな話をしているのだろう?

時たま垣間見るヤナセの素顔が、凄く気になる――。

ヤナセはカップを静かにソーサーに戻すと

「琴海さん……お話の腰を折ってしまい、失礼致しました。続きを……お聞かせ願いますか」

薔薇でも咲いたような艶やかな笑顔を向けて、話を戻してきた。

さっきまでの、姉さんとの掛け合いが幻覚みたいだ。

「あっ、すみません。話が途中になってましたよね」

「いえ……ほっかむりが、途中で現れたせいですので……お気になさらず」

「ちょっと~! ほっかむりて、酷いじゃないのよ~!」

「琴海さん……ひょっとこは、放っておいて結構ですよ」

「ひょ……!?」 

笑顔はめちゃめちゃ美しいのに、言っていることが何気に痛烈だ。

これ以上は私の邪魔になると思ったのかホズミは本当に唇を尖らせて、不服そうに黙り込む。

「先ほどの続きですけど……」

折角ヤナセが軌道修正してくれたから、早々に話し出す。

美味しいパンケーキと二人のプチコントのお蔭か、少し沈んでいた気持ちが軽くなっている気がした。

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