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ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び

ガシッ――――!!
ワタリは大きな手で掴んで、細い目をますます細めてジッと見詰めてくる。
「ベリー……ソーダか?」
「あぁ……残り物のフルーツで、マスターが作ってくれた」
私の中では、巨人がのっぽさんを鷲掴みしている妄想が繰り広げられるところだったが、ヤナセは至って冷静にワタリが掴んだグラスの中身を説明していた。
「ほう、旨そうだな」
厳つく見えるワタリはこう見えても結構料理が上手いし、店長夫婦が作ったものが大好きだ。
綺麗なベリーソーダを興味津々に眺めている姿は、いつもと雰囲気違って面白い。
「はい! メニューにないけど、店長がわざわざ作ってくれたんです。凄く美味しいですよ」
お店に来たお客さんのお茶を淹れてあげてしまうほど拘りを持っているワタリに、ベリーソーダのことを熱く語ってみる。
「なるほどな……」
滅多に笑わないワタリが、口端を微かに上げた。
そして――ストローも使わずに一気にグラスを煽る――――。
「ぎゃぁぁぁ~! それ私のベリーソーダよ~!」
ワタリは何でもなかったみたいに濡れた口元を手の甲で軽く拭って、発狂するホズミを一瞥する。
「旨いな、これ」
一言だけ感想を述べたワタリは、残り三分の一くらいになったグラスを元の位置に置いた。
「あぁぁ……私のベリーちゃんがぁぁぁ」
ホズミはテーブルに頬を当てて、半べそ状態で残ったソーダを物悲し気に眺める。
そんな姉さんの様子にワタリは、何の悪びれもなく突き放す。
「作り方覚えたんだろう? なら自分で作ればいい」
「もうもう! そんなことじゃないのよ! 筋肉脳のアンタに繊細な乙女心が解ってたまるもんですか!!」
姉さんは握った両手を震わせて、ワタリに反論すると――――
「ふん、乙女じゃないだろ」
ストレートパンチで返された。
ワタリは大きな手で掴んで、細い目をますます細めてジッと見詰めてくる。
「ベリー……ソーダか?」
「あぁ……残り物のフルーツで、マスターが作ってくれた」
私の中では、巨人がのっぽさんを鷲掴みしている妄想が繰り広げられるところだったが、ヤナセは至って冷静にワタリが掴んだグラスの中身を説明していた。
「ほう、旨そうだな」
厳つく見えるワタリはこう見えても結構料理が上手いし、店長夫婦が作ったものが大好きだ。
綺麗なベリーソーダを興味津々に眺めている姿は、いつもと雰囲気違って面白い。
「はい! メニューにないけど、店長がわざわざ作ってくれたんです。凄く美味しいですよ」
お店に来たお客さんのお茶を淹れてあげてしまうほど拘りを持っているワタリに、ベリーソーダのことを熱く語ってみる。
「なるほどな……」
滅多に笑わないワタリが、口端を微かに上げた。
そして――ストローも使わずに一気にグラスを煽る――――。
「ぎゃぁぁぁ~! それ私のベリーソーダよ~!」
ワタリは何でもなかったみたいに濡れた口元を手の甲で軽く拭って、発狂するホズミを一瞥する。
「旨いな、これ」
一言だけ感想を述べたワタリは、残り三分の一くらいになったグラスを元の位置に置いた。
「あぁぁ……私のベリーちゃんがぁぁぁ」
ホズミはテーブルに頬を当てて、半べそ状態で残ったソーダを物悲し気に眺める。
そんな姉さんの様子にワタリは、何の悪びれもなく突き放す。
「作り方覚えたんだろう? なら自分で作ればいい」
「もうもう! そんなことじゃないのよ! 筋肉脳のアンタに繊細な乙女心が解ってたまるもんですか!!」
姉さんは握った両手を震わせて、ワタリに反論すると――――
「ふん、乙女じゃないだろ」
ストレートパンチで返された。

