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ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び
「おいっ! ワタリ、離せよ!」

これには流石にホズミも、いい加減男モードで抗議をした。

カウンターの奥から店長が顔を覗かせてくる。

「おや、ワタリくんもう帰るのかい?」

「はい、マスター。今日は長居が、出来ないもので」

ワタリは引っ張りながらも、店長には本当に丁寧な受け答えをする。

「あら~。ワタリくん、残り物のケーキで良かったら持って行かない?」

奥さんもキッチンから顔を出していて、ショーケースの中に残ったケーキを箱に詰めだした。

「宜しいんですか?」

奥さんにも漏れなく丁重な対応の上に、ケーキを貰えるとなって嬉しそうな表情になったワタリは、ここでようやくホズミから手を放す。

ホズミは引っ張られていた首元を押さえ、恨みがましくワタリを睨む。

「ちょっと! ちょっと! 態度が違いすぎるんじゃないの~!」

「あ?」

そんなホズミにワタリは、何もしていない感じに軽く一瞥した。

う~ん。
仲が良いのか悪いのか――――?

だけど信頼し合っているからこそ出来る、この掛け合いなのかもしれない。

私もジュリや、カレン、サナと……ここまでぶっちゃけられるようになれるかな……。

「はい、これ皆で食べてね~。ハナブサくんの好きな抹茶ケーキも入っているから」

「ありがとうございます」

「マスター! ママさん、ご馳走様でした~! また来るわね~!」

頭を下げてケーキの箱を受け取るワタリと、両腕を広げて店長たちへの愛情を身体いっぱいに表現するホズミ。

「うんうん、またおいで」

「ホズミちゃん、パンケーキを焼くの手伝ってくれてありがとう」

ラブカルでは一目置かれる四天王の二人でも、店長夫婦の前では普通の壮年に見える。

そう思わせてくれる、このお店は四天王にとっては心休まる聖域なのかもしれない――――。

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