この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び

「おいっ! ワタリ、離せよ!」
これには流石にホズミも、いい加減男モードで抗議をした。
カウンターの奥から店長が顔を覗かせてくる。
「おや、ワタリくんもう帰るのかい?」
「はい、マスター。今日は長居が、出来ないもので」
ワタリは引っ張りながらも、店長には本当に丁寧な受け答えをする。
「あら~。ワタリくん、残り物のケーキで良かったら持って行かない?」
奥さんもキッチンから顔を出していて、ショーケースの中に残ったケーキを箱に詰めだした。
「宜しいんですか?」
奥さんにも漏れなく丁重な対応の上に、ケーキを貰えるとなって嬉しそうな表情になったワタリは、ここでようやくホズミから手を放す。
ホズミは引っ張られていた首元を押さえ、恨みがましくワタリを睨む。
「ちょっと! ちょっと! 態度が違いすぎるんじゃないの~!」
「あ?」
そんなホズミにワタリは、何もしていない感じに軽く一瞥した。
う~ん。
仲が良いのか悪いのか――――?
だけど信頼し合っているからこそ出来る、この掛け合いなのかもしれない。
私もジュリや、カレン、サナと……ここまでぶっちゃけられるようになれるかな……。
「はい、これ皆で食べてね~。ハナブサくんの好きな抹茶ケーキも入っているから」
「ありがとうございます」
「マスター! ママさん、ご馳走様でした~! また来るわね~!」
頭を下げてケーキの箱を受け取るワタリと、両腕を広げて店長たちへの愛情を身体いっぱいに表現するホズミ。
「うんうん、またおいで」
「ホズミちゃん、パンケーキを焼くの手伝ってくれてありがとう」
ラブカルでは一目置かれる四天王の二人でも、店長夫婦の前では普通の壮年に見える。
そう思わせてくれる、このお店は四天王にとっては心休まる聖域なのかもしれない――――。
これには流石にホズミも、いい加減男モードで抗議をした。
カウンターの奥から店長が顔を覗かせてくる。
「おや、ワタリくんもう帰るのかい?」
「はい、マスター。今日は長居が、出来ないもので」
ワタリは引っ張りながらも、店長には本当に丁寧な受け答えをする。
「あら~。ワタリくん、残り物のケーキで良かったら持って行かない?」
奥さんもキッチンから顔を出していて、ショーケースの中に残ったケーキを箱に詰めだした。
「宜しいんですか?」
奥さんにも漏れなく丁重な対応の上に、ケーキを貰えるとなって嬉しそうな表情になったワタリは、ここでようやくホズミから手を放す。
ホズミは引っ張られていた首元を押さえ、恨みがましくワタリを睨む。
「ちょっと! ちょっと! 態度が違いすぎるんじゃないの~!」
「あ?」
そんなホズミにワタリは、何もしていない感じに軽く一瞥した。
う~ん。
仲が良いのか悪いのか――――?
だけど信頼し合っているからこそ出来る、この掛け合いなのかもしれない。
私もジュリや、カレン、サナと……ここまでぶっちゃけられるようになれるかな……。
「はい、これ皆で食べてね~。ハナブサくんの好きな抹茶ケーキも入っているから」
「ありがとうございます」
「マスター! ママさん、ご馳走様でした~! また来るわね~!」
頭を下げてケーキの箱を受け取るワタリと、両腕を広げて店長たちへの愛情を身体いっぱいに表現するホズミ。
「うんうん、またおいで」
「ホズミちゃん、パンケーキを焼くの手伝ってくれてありがとう」
ラブカルでは一目置かれる四天王の二人でも、店長夫婦の前では普通の壮年に見える。
そう思わせてくれる、このお店は四天王にとっては心休まる聖域なのかもしれない――――。

