この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブカルチャースクール 3
第14章 Lesson お忍び

ケーキの箱を受け取ったワタリは、ヤナセに軽く手を上げてお店を出て行った。
「じゃぁね~!」
カランと鈴を鳴らしてホズミが去ると、急に店の中は静かな空気になる。
「凄い存在感ですね」
「騒がしい……だけですが」
思わず呟くと、ヤナセは苦笑していた。
ベリーソーダのグラスを手に取ると、飽和した水滴が汗のように流れ落ちる。
お互い一口ソーダを飲むと、ヤナセは途切れた話を再び紡ぎ出した。
「琴海さん……先ほどの続きになりますが……」
「はいっ!」
ヤナセの振りに慌ててコップをテーブルに戻し、気を引き締めて背筋を真っ直ぐ伸ばす。
「アラタは……自発的に射精をしようとしました。クニミツの場合も……誰にでも起こり得ることです」
「はい……」
「もしかしたら……三人目のリクも、射精をするようなことがあるかもしれません」
「……はい」
『リク』の名前に、最初のレッスンでの余裕のある彼の顔が浮かぶ。
前職がバーテンダーのリク。
三人の中では一番気が利いていて自信がありそうだったけど、そんなリクでも射精してしまう可能性があるのかな――?
漠然とそんなことを思いながら、雫がグラスに描いた筋をぼんやりと見詰める。
「それでも……琴海さんが、気にすることはありませんから……心に蟠りを残さないで貰えたらと思います」
「あ……はい」
肩を竦めて聞いている私にヤナセは優しく微笑み、穏やかな口調で励ましてくれた。
「じゃぁね~!」
カランと鈴を鳴らしてホズミが去ると、急に店の中は静かな空気になる。
「凄い存在感ですね」
「騒がしい……だけですが」
思わず呟くと、ヤナセは苦笑していた。
ベリーソーダのグラスを手に取ると、飽和した水滴が汗のように流れ落ちる。
お互い一口ソーダを飲むと、ヤナセは途切れた話を再び紡ぎ出した。
「琴海さん……先ほどの続きになりますが……」
「はいっ!」
ヤナセの振りに慌ててコップをテーブルに戻し、気を引き締めて背筋を真っ直ぐ伸ばす。
「アラタは……自発的に射精をしようとしました。クニミツの場合も……誰にでも起こり得ることです」
「はい……」
「もしかしたら……三人目のリクも、射精をするようなことがあるかもしれません」
「……はい」
『リク』の名前に、最初のレッスンでの余裕のある彼の顔が浮かぶ。
前職がバーテンダーのリク。
三人の中では一番気が利いていて自信がありそうだったけど、そんなリクでも射精してしまう可能性があるのかな――?
漠然とそんなことを思いながら、雫がグラスに描いた筋をぼんやりと見詰める。
「それでも……琴海さんが、気にすることはありませんから……心に蟠りを残さないで貰えたらと思います」
「あ……はい」
肩を竦めて聞いている私にヤナセは優しく微笑み、穏やかな口調で励ましてくれた。

