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ラブカルチャースクール 3
第15章 Lesson クッキー
キュィィィ――ン!!

私のハートがセキュリティ張りに、高鳴った。

「セイジ……怒ってない?」

背中にセイジの温度を感じながら、恐る恐る首に巻き付いているセイジの腕を掴む。

「ん? 何で? それより今日のレッスン、大丈夫だった?」

やはりただクッキーを渡しに来ただけじゃないと勘付いている。

こんなところは講師として尊敬だし、異性としては胸キュンしてしまう。

言わずとも解って貰えることって、決して当り前じゃない。

だから感動も、一入だった。

「う、うん……」

何もなかったらと言ったら嘘になる――――。

でも今日のことをセイジに、何て話せばいいのか戸惑った。

出来ることなら、自らクニミツを射精させたことなんて知られたくない。

だけどカリスマ講師を誤魔化すことは、やはり無理で……

「琴海、何かあったなら話してごらん」

セイジは後ろから顔を覗き込むよう、身体を傾けてきた。

目に軽く掛かるくらいの長さの黒いサラサラの髪が、優しく微笑む表情を色っぽく彩っていく。

キュゥゥ~ン!

セイジの醸し出す甘い空気に、一気に気持ちと身体が火照りそうになる。

腕に掴まってモゴモゴしている私に、セイジは小さく笑って話を変えてきた。

「琴海、クッキー貰っていい?」

「あっ! うん!」

抱き締めている腕が解かれると、ポンと優しく頭に手が乗ってくる。

セイジの手の温もりと感触に、胸の奥が抓られたみたいにキュンとした。

大きな手は他の講師たちも然程変わらないのに、誰よりも落ち着くのは……

貴方だけだ――――。

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