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ラブカルチャースクール 3
第15章 Lesson クッキー
セイジにとって、自分の存在が少しでも必要とされているなら、凄く幸せだ。

広い背中にしがみ付くように、私もセイジを抱き締める。

「私はさっき食べたから、全部セイジが食べて」

「そっか……じゃぁティーパックだけどお茶淹れるから、琴海座ってなよ」

「あ……」

私を抱き締める腕を解きながら、セイジは優しく微笑んだけど――――

う……これから鉄剤を飲むから、お茶はちょっと……。

「お茶もいいよ。セイジ忙しいと思うし! あとでゆっくり食べて!」

微妙に噛み合わないことに、上がったテンションが早速降下しそうになる。

当たり障りなくお茶を回避しようとしたら、セイジが怪訝な顔になった。

しまった、流石に言い方悪かったかな……?

でも鉄剤のことを言ってセイジを心配させたくはないし――――。

「あ、あのね……」

「琴海……やっぱり何かあっただろ?」

「え……?」

あれれれれ~?

雲行きが、別の方向に流れ出してきてしまう。

そりゃぁ今日一日で色んな事があったし、それを言ったら昨日からな訳で……。

ここまできたら誤魔化すのも厳しい気がしたけど、『連続射精事件簿』は話しにくい。

視線を泳がせる私に、セイジは目を細めて一瞬口を噤む。

「琴海! そこに座って」

「はいぃっ!」

セイジにしては語調の強い「お座り」に、つい反応して飛び上がり気味にソファーに座った。

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