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第16章 ＩLesson ４回目

「んぐぅ！？」

ちょっとちょっと～！　
何するのよ――――！！

心の中でめっちゃ叫びながらも、次のリクの動きがどう出てくるか待ち構える。

何か駆け引きしているみたいだな……。

恋愛すらまともに駆け引きしたことないのに、リクとのレッスンでこんなに考えさせられることになるとは、予想だにしていなかった。

リクは指を口に突っ込んだまま、耳元から顎のラインに沿って唇を這わせ、首筋まで下がっていく。

「ふっ……ふぅ……ぅぅん……」

相変わらず寒気っぽく背中が、ゾクゾクするが否応なしに反応してしまい、漏れる声がリクの指によって口の中で反響する。

これはこれで一種のプレイの一つかもしれないが、少しＳぽい。

生徒によっては、引かないかな？

系統的にハヤトと似ているようだけど、ハヤトの方がもっと感情もプレイもストレート系なら、リクは変化球を投げてくるタイプだろう。

ベテラン講師たちならこの変化球も打ち取れそうだけど、私にはまだ直ぐには打ち取れない。

口惜しいけどこのまま、受け身になりそうな予感がする――――。

一方的にやられないようにと、警戒してしまう。

そんな私の心配を他所に、リクはマイペースに唇を私の胸元で滑らせていた。

少しひんやりとしたリクの唇が、まるで私から体温を奪っていくみたいに感じて、身体が小刻みに震える。

「あっ……あぁ……」

そして肌の下を小さな生き物が走っているような違和感に、身体が慣れてくるのに然程時間は掛からなかった――――。