この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブカルチャースクール 3
第16章 ILesson 4回目

『非常ボタン』だった。
明らかに枕元から、けたたましい音が鳴り響いている。
この時ばかりは私もリクも同じことを思っただろう――二人して一瞬、沈黙した。
黙り込む私たちに反して、ブーブー音はしつこいくらい鳴り続けている。
「非常ボタン……だよね?」
「みたいですね」
リクが枕元に近付き、非常ボタンに手を伸ばした――――
途端、音がピタッと鳴り止んだ。
「あれ?」
「故障か?」
ラブカルに限って器具の故障とかありえないような気がするし、予想もしなかった現象に驚きが隠せないが、リクから解放されたことは凄く助かった。
きっとチワワのピンチに、ちっこいヤナセが現れて、非常ボタンを弄ってくれたに違いない。
半ば本気で思ってしまう。
リクは訝し気に、手のひらに載せたボタンをジッと凝視していた。
良し、このままレッスンを中断させてしまおう!
このチャンスを逃す手はない――――!!
「あ~。また変な音が出たらレッスンに集中出来ないよね~。ボタンも確認して貰った方が良いから今日はこのまま終わりで大丈夫じゃない?」
ボタンの故障が中断の理由なら、リクだって挿入に拘る必要もなくなるだろう!
なんてミラクルな展開!!
ありがとう――――ちっこいヤナセ様!!
真っ裸で喜びに揺れる胸に手を当てて、天井に向かって小人サイズにしたヤナセに心の中でお礼を言っていると――
「そうですね……でも、また鳴ったとしても、俺はもう気にしませんよ」
小悪魔的な笑みを浮かべたリクが、末恐ろしいことを言ってきた。
明らかに枕元から、けたたましい音が鳴り響いている。
この時ばかりは私もリクも同じことを思っただろう――二人して一瞬、沈黙した。
黙り込む私たちに反して、ブーブー音はしつこいくらい鳴り続けている。
「非常ボタン……だよね?」
「みたいですね」
リクが枕元に近付き、非常ボタンに手を伸ばした――――
途端、音がピタッと鳴り止んだ。
「あれ?」
「故障か?」
ラブカルに限って器具の故障とかありえないような気がするし、予想もしなかった現象に驚きが隠せないが、リクから解放されたことは凄く助かった。
きっとチワワのピンチに、ちっこいヤナセが現れて、非常ボタンを弄ってくれたに違いない。
半ば本気で思ってしまう。
リクは訝し気に、手のひらに載せたボタンをジッと凝視していた。
良し、このままレッスンを中断させてしまおう!
このチャンスを逃す手はない――――!!
「あ~。また変な音が出たらレッスンに集中出来ないよね~。ボタンも確認して貰った方が良いから今日はこのまま終わりで大丈夫じゃない?」
ボタンの故障が中断の理由なら、リクだって挿入に拘る必要もなくなるだろう!
なんてミラクルな展開!!
ありがとう――――ちっこいヤナセ様!!
真っ裸で喜びに揺れる胸に手を当てて、天井に向かって小人サイズにしたヤナセに心の中でお礼を言っていると――
「そうですね……でも、また鳴ったとしても、俺はもう気にしませんよ」
小悪魔的な笑みを浮かべたリクが、末恐ろしいことを言ってきた。

