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ラブカルチャースクール 3
第16章 ILesson 4回目
あぁぁ――――万事休すとは、正にこのことだろうか。

やはりチワワやちっこいヤナセじゃなくて、リアルヤナセ様じゃないと、この小悪魔はやっつけられないのかもしれない。

揺れた胸が引力に引っ張られるみたいに、上体が項垂れかけそうになった瞬間――――

『レッスン中……失礼します』

普段聞き慣れている、色っぽい声が非常ボタンから聞こえてきた。

「え……なんで?」

「はっ!?」

予想しえなかった更なる展開に、さっきのブーブー音より明らかにリクは驚いている。
 
『琴海さん……リク、聞こえていますか?』

この声は――――リアルヤナセ様!!

えぇぇ~!!
何で~!? どうして――――??

突然ご登場の救世主ヤナセに、驚きと嬉しさの余りに凄く興奮してしまい、一気に身体が熱くなって、肌がほんのりピンク色になってくる。

『琴海さん……リク?』

衝撃で言葉を失っている私たちにヤナセは今一度、ヤナセは名前を呼び掛けてきた。

「はいっ! 聞こえています!」

「はい……大丈夫ですが」

私はやたら大きな声で、リクは淡々と非常ボタンの先にいるヤナセに応える。

『聞こえているなら……安心しました。非常ボタンが異常を感知しましたので……点検をしていました。詳しい説明は後程致しますので、申し訳ありませんが取り敢えず今日のレッスンは……ここまでにして下さい』

ミラクルが起きた……

いや、ヤナセ様ご降臨だぁぁぁ――――!!

ここでまさかの逆転劇――急遽、レッスンが中止となった。

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