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ラブカルチャースクール 3
第17章 Lesson KY
――――カチャ。

飲み終わったカップとソーサーをテーブルに戻す。

「ご馳走様でした……凄く美味しかったです」

私がお茶を飲んでいる間、意外にもカミジョウさんがスイーツトークをしてきた。

お陰で少し気が紛れてカップの底が白くなる頃には、震えていた手も落ち着いてくる。

穏やかな気持ちで二人に向かってお礼を言うと、ヤナセとカミジョウさんは優しく微笑み返してくれた。

ヤナセ一人でもヒーリング効果は絶大なのに、そこにカミジョウさんが加わってオーラが半端ない。

あぁ……何か浄化されていく気分だわ。

思わず合掌でもしそうになったけど、カミジョウさんが話を続けてきた。

「琴海さん、それでね……」

「はい!」

いよいよレッスンの報告が始まる――――

「琴海さんがバイトしていたところのデザートとか、焼き菓子が凄く好きだったんだよ。最近は行けていないけど、時たまヤナセたちにお土産を貰って頂いていたよ」

――と思ったら、まだスイーツトークが続いているようだ。

それもなんと、カミジョウさんも店長のお店を知っていた。

「えっ! カミジョウさんも店長のお店に行かれたことがあったんですか?」

「うん、そうなんだよね。丁度このスクールが出来た頃かな。ヤナセもまだ大学生だったしね」

「はい……懐かしいですね」

カミジョウさんの昔話に、その頃の情景を想い浮かべているかのようにヤナセは目を細める。

「ヤナセが、大学生……」

店長も学生時代のヤナセを知っていたけど、カミジョウさんも若かりし日のヤナセに出会っていたんだ――――。

ヤナセだって産まれた時からこんなではなかっただろうけど、イマイチ想像がつきにくい。

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