この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ラブカルチャースクール 3
第17章 Lesson KY
少しずつ、ヤナセの片鱗が見えてくる――――。

最初の頃は自分のことだけで精一杯だったのに、女性講師を目指してからは講師たちの過去や、謎がいっぱいなヤナセの素性も知れてくるなんて、それだけで自身の人生が大きく変わったんだと実感した。

スクールに通わなかったら、きっと出会えていなかったかもしれない人たち――――。

セイジにも……再会出来なかったかな?

そう思った瞬間、胸の奥に小さな痛みが走った。

今こうしてラブカル講師を目指していることに後悔はないけれども、結婚する前に飼い猫の雨海を拾ったあの軒下で……

セイジと言葉を交わしていたら、私たちにはもっと違う人生があったのかな――――?

僅かに湧き上がった欲目が、一気に私の中を支配していく。

ほんの束の間だったと思うが、ぼんやりしてしまうと

「琴海さん……気分が優れませんか?」

ヤナセが心配そうに声をかけてきて、ハッと我に返った。

いけない――――ぼんやりしちゃった。

元々はリクのレッスンのことで、二人に時間取らせているのに申し訳ない。

セイジのことを考えると、つい浮ついてしまうのは悪い癖だ。

しっかりしないと、立派な講師になんてなれやしない。

「すみません! ヤナセさんの学生時代ってどんな感じだったのかなって、色々と妄想しちゃってました」

少しはヤナセのことも考えていたから、嘘ではないだろう――――

そう言い聞かせるように、言い訳をしてしまった。

そんな私の誤魔化しを気にする様子もなく、カミジョウさんは穏やかに微笑んで懐かしそうに語る。

「ははは! 今からじゃ想像しにくいよね。ヤナセの学生時代は、初々しさがあったよね」

「カミジョウさん……」

「初々しい……ですか?」

過去を語りだすカミジョウさんに、ヤナセがちょっと困った顔を見せたものだから、報告をそっちのけてもっとヤナセ秘話を聞きたくなってきてしまった。

/961ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ