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ラブカルチャースクール 3
第17章 Lesson KY
「えっ! 掟……ですか?」

まさかカミジョウさんからこのタイミング聞かれるなんて、ミジンコ……微塵にも思っていなかった!

反射的にヤナセの方に視線を泳がすと、カミジョウさんに負けず劣らずな穏やかな笑顔で微笑んでいる。

あぁ――もしやこれは、例の『噂の出所』に関わっているのかもしれない。

噂を聞きつけたのは、アラタだ。

男性講師の担当のカミジョウさんが、現状を把握しておくのは必定だろう。

再度カミジョウさんの方に視線を戻し、口元に少し力を入れる。

鼻から大きく息を吸い、ドキドキする心臓を落ち着かせながら、ゆっくりと掟について話しだした。

「最初にスクールに通うことにした際に、ラブカルのルールを聞いて……常識というか、当たり前だと思っていました……」

ラブカルは夫婦関係、恋人との仲を改善するのを目的としたスクールな訳だから『講師との恋愛禁止』は、世間の理念として普通のこと――――。

でも――――私はそのタブーを犯して、講師のセイジを愛してしまった。

今はこうして女性講師になったけれども、掟が改正されてない今は、私の想いはまだ『タブー』なのだ。

罪の意識に引き摺られて、表情に出そうになるが、何とか堪えて真剣な顔をキープする。

「これからも講師と生徒の恋愛は、無理だと思います。だけど……ヤナセさんから『掟改定』を目指す理由を伺った時、それはこれからのラブカルには必要なことだと確信しました!」

もし掟が変わったら、私はセイジと堂々と恋人になれる。

だけどヤナセのスクールへの想いは、そんな個人の問題じゃなくて、もっと深くて大きい――――。

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