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ラブカルチャースクール 3
第17章 Lesson KY
実らせたい、想いもある――――。
叶えたい、願いがある――――。
目指したい、道がある――――。

欲張りかもしれないけど、それが私の選んだ未来――――。

そしてヤナセが一人で背負って来た大きなものを自分なんかの小さい背中でも、一緒に背負っていきたいと思っているのだ。

明るく輝いた未来を見据えるように、真っ直ぐカミジョウさんを見詰めると、常春笑顔で受け止めてくれた。

「僕もね、ヤナセが出した改革案に賛成なんだよ。まぁ、スクールの殆どの講師が賛成しているのが現状なんだけどね」

「えっ! それは凄いですね!」

ラブカルの講師が本校、姉妹校と合わせて何人いるのか、賛成派の割合も解らないけど、カミジョウさんが言うとヤナセの革命は、ほぼ決定な気がしてきた。

途端一気にセイジとの未来が現実化してきた気分になって、頬がかぁっと熱くなってくる。

こらこら、チワワ!
今、ラブカルの革命に向けて気合い入れたばかりなのなに、直ぐにデレちゃ駄目じゃない!

誰に何か言われた訳じゃないけど、頭の中がセイジ色になりそうな自分に喝を入れる。

口元がにやけそうになるのを我慢していると、ベテラン講師は見て見ぬふりか、変わらぬ笑顔のままで何を考えているかは流石に読めなさそうだ。

「僕はこのスクールの初期から在籍しているからヤナセの提案を聞いた時に感動したんだよね。完全なシステムと人員をモットーに運営して来たけど、やっぱり講師も人間だからね……この掟があるが故に色んな物が拘束されて、縛られているようにも感じてはいたよ」

穏やかな口調ながらも、そう語るカミジョウさんは、珍らしく寂しそうな表情を浮かべた。

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