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第17章 Lesson KY

自分の意思を二人に向けてハッキリと伝えると、返事の代わりのように優しく微笑んでくれた大御所の笑顔に、今日のレッスンのことも無駄じゃなかったと思えて嬉しくなる。

カミジョウさんは、ウンウンと頷くと

「やっぱりヤナセの秘蔵っ子だけあって、頼もしいね。心強いよ」

楽しそうに、言われてしまった。

「えぇっ！　カミジョウさんにそんな風に言って頂けるなんて、恐れ多いです！」

それにヤナセの『秘蔵っ子』って――――前にも誰かに言われたよな？

でも私だけじゃなくて、ジュリやカレン、サナもヤナセ組と言われている三人も含めて『秘蔵っ子』と言われているのかもしれない。

んん？　
そうしたらジュリとか、めちゃくちゃはしゃぎそうな気がするから、ちょっと違うのかな？

カミジョウさんに過大評価されたせいか、頭の中が少し焦り気味になってしまう。

？マークを飛ばしている私に、カミジョウさんは若干困ったような顔になった。

「もし掟が改正したら……色々大変になると思うけど、ずっと僕らは琴海さんをバックアップしていくから安心してね」

「あっ……はい、ありがとうございます」

ちょっと意味深な言葉だけど、この最強KYコンビが援護してくれるなんて、鬼に金棒！

何があっても、怖いものなしな気がする。

だからって、二人に甘え切る訳にはいかないけど――――。

「スクールにとっては、大革命ですもんね。色々と大変にもなりますよね」

掟が変わることは、喉から手が出そうなくらい望んでいるけど、その後の影響を考えると浮かれてはいられなさそうだ。

自然と神妙な顔をしていたら、カミジョウさんは、大きく目を見開いた。