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ラブカルチャースクール 3
第18章 I Lesson 5回目
興味津々で見ている私とは反対に、コウセイは気が重そうに手のひらの上でケースをポンポンと弾く。

「まぁね。でもさ、これを他で使うことも無いし、生徒に見せびらかす物でもないからさ~。蓋の色がチョイス出来ても、然して楽しくもないんだよね」

「そんなことないよ! 少なくとも私は、凄く興味を持ったよ!」

この特製ゴムを見る度に、どうやってセイジのゲット出来るかばかり考えちゃうけど。

もし掟が改正されて、セイジと堂々と恋人になれたら、スクールに打診してみようかな……。

有料でも、絶対欲しい――――!!

ついさっきセイジのことばかり考えないようにしようと決意したにも関わらず、私の頭の中はセイジのゴムのことでいっぱいになっていた。

私の興奮ぶりが余りにも異様だったせいか、いつも飄々としているコウセイもかなり驚いた表情になる。

「琴ちゃんて、やっぱり面白いね。ゴムでこんなに反応があったの初めてだよ」

苦笑するコウセイに、私だけ興奮冷めやらぬままゴムトークを続けた。

「えっ! だってオーダーメイドなだけで凄いと思うし、フェラ実習の時の味付きゴムも画期的だと思ったよ!」

「確かに味付きは、結構評判良いかも。てか開発部も、そんなこと良く考えたよな~」

「開発部!? 流石ラブカル、専門部門がちゃんとあるんだね」

また新たに知り得たラブカル内部情報に、興味が湧き上がる。

「色々拘っているからね。生徒のニーズに合わせていけるものとか、世間の既製品じゃまかなえないのもあるからさ。現場の講師も、開発に携わっているみたいだよ。俺も前歴から声かけられたけど、昔とは違うことしたかったから断ったんだよね」

なるほど、コウセイのエンジニアの経験は活かされる部署かもしれない。

「開発に携わっている講師か~。現場の声とか反映させてくれるんだね~」

こういうことにも、ヤナセとか関わってそう~!

ラブカルの謎か解き明かされていくみたいな感覚が、胸を高揚させて熱くさせた。

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