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ラブカルチャースクール 3
第19章 Lesson 女子会
上機嫌でホクホクしていると、ヤナセは交差させた綺麗な指を口元に寄せて、にっこりと微笑み掛けてきた。

あぁ……相変わらずキラキラのヘーゼルの瞳と、陶器のような艶々のお肌が眩しいです――――。

この微笑みだけで老若男女問わず、動物まで惚れさせそうな美貌に見惚れかける。

「琴海さん……レッスンの話に戻しますね」

「は、はいっ!!」

海原に飛び出し掛けた心の船は、勢いよくUターンして、現実に引き戻った。

途端、色気さえ漂う組まれた指に隠れた口元が、何か意味深に感じてドキドキと緊張させる。

ゴクリ――――まだ少しマルコポーロの味がする唾を飲み込む。

「本日のレッスン……久々のコウセイでしたが、いかがでしたか?」

いよいよ本題のレッスン報告に入っていく。

「はい、本当に久々で……生徒で通っていた時のことを思い出しました」

「クス……数か月前ですが、懐かしいですね」

「はい」

正直に話そう。

読心術ができるヤナセに対して、綺麗ごとや取り繕うようなことを言っても仕方がない。

でもヤナセは、どんな答えを求めているのだろうか――――?

少しでも求められるものに近い言葉を伝えたいのも、私の素直な気持ちだ。

そんなことを思いつつ、今日のコウセイとのレッスンをどう報告すればいいのか考えあぐねていると、絶妙な間合いで色っぽい低い声が鼓膜に絡んできた。

「コウセイも……琴海さんとのレッスンはリラックス出来たかと思います。気心が知れている分、身体への負担も軽かったかと……」

「はいっ! そうなんです!」

私が答えを探して狭い思考回路を徘徊している間に、要点が簡潔にまとめられている。

何をしてもやたら色気が駄々洩れのこの御方は、やっぱり何もかもお見通しなのであった。

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