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第19章 Lesson 女子会

「はいっ！　何でしょうか？」

ヤナセが改まってこういう時は、必ず衝撃的なことが待ち構えている。

普通に考えたら、ラブカルで行われている内容自体、衝撃的なことばかりだろうけど、講師になった今では大抵のことも当たり前のこととして受け止められてしまう。

これも全部『生徒』のため――――

そう思ったら、全てが講師としての使命感にすり替わっていきそうだ。

唇をギュッと結び、目を見開いて次の言葉を待っている私に、ヤナセは柔らかく微笑み返した。

「そんなに……力まないで下さい。難しいことは致しませんので」

「は、はい。つい反射的に力が入ってしまって」

「クス……琴海さんは、いつも一所懸命ですからね……」

「ありがとうございます」

ヤナセはどんな時も前向きに褒めてくれるけど、今はどこか遠くを見ているように思えて、少し引っ掛かる。

微かな憂いを帯びた微笑みで美しさを際立たせながら、ヤナセは途切れた話の後を続けた――――。

「またしばらく……新人たちの実技が入る予定です」

「はい……」

あぁ――――分かってはいても、新人組のレッスンには、まだ慣れないな。

また何かやらかしてしまわないかと、緊張感が身体に走って喉の奥が詰まった感じがしてしまう。

改めて今日のコウセイとのレッスンが、凄く貴重な時間だったと実感する。

前回の三人のレッスンの記憶が、脳裏に蘇ってきそうになった瞬間――――

「今度の三人の実技には……ベテラン勢が立ち合いに入る予定でいます」

「はぁ……ベテラン勢が立ち合いですか…………ほへ？」

ソレッテ、ドウイウイミデショウカ？？