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ラブカルチャースクール 3
第20章 I Lesson 6回目

「なんだ、チビいるじゃないか。なら返事くらいしろ」
ドアを開けると同時くらいに私の存在を発見した担当は、少しの間を空けることなく速攻で突っ込んできた。
普通ここは、勿体ぶらせるくらいの空気が欲しいのに、名前を呼ぶ隙さえない。
「ちょ、ワタリさん。心の声を叫ぶ余裕くらい下さい」
「あぁ? 何を叫ぶんだ。叫びたければ今やれ」
「そうじゃなくてぇ~」
久々にレッスンに現れた、ラブカルの『大きな壁』こと――――『ワタリ』は相変わらず容赦のないスパルタぶりを発揮してくる。
ちびっこの確認を済ませると、鋭い眼光を無暗に放つイーグルアイの視線は、もう一人の研修講師へと移動した。
「今日は宜しくお願いします。ラブカル四天王のワタリさんが立ち合いだなんて、緊張しますけど、興奮もしますね」
ワタリの射貫いてくるようなイーグルアイにも、リクは塵程も動揺せずに、いつもの胡散臭い人当たりの良さそうな笑顔を浮かべて、ワタリに深々と頭を下げる。
どんな満身の笑顔を見せても、ワタリがそう簡単に微笑むことはない――――。
「……今までの報告は受けている。今日はしっかり頼む」
案の定――リクのおだてに、ワタリもミジンコほども口角が上がることもなく、予想を裏切らない仏頂面でリクに言葉を返した。
「はい、気を付けます」
だけどリクも、負けてはいない。
ワタリの無意識でも威圧的なガタイや態度にも、全然臆している様子がなかった。
これがクニミツなら、半泣きになっていたんじゃないかなかろうか。
『ワタリとリク』――この組み合わせで良かったような、悪かったような――――。
答えはレッスンが、始まらないと判らない。
兎にも角にも、緊張感がいきなり最高潮なことは、確信が持てるレッスンになるだろうけど――――。
ドアを開けると同時くらいに私の存在を発見した担当は、少しの間を空けることなく速攻で突っ込んできた。
普通ここは、勿体ぶらせるくらいの空気が欲しいのに、名前を呼ぶ隙さえない。
「ちょ、ワタリさん。心の声を叫ぶ余裕くらい下さい」
「あぁ? 何を叫ぶんだ。叫びたければ今やれ」
「そうじゃなくてぇ~」
久々にレッスンに現れた、ラブカルの『大きな壁』こと――――『ワタリ』は相変わらず容赦のないスパルタぶりを発揮してくる。
ちびっこの確認を済ませると、鋭い眼光を無暗に放つイーグルアイの視線は、もう一人の研修講師へと移動した。
「今日は宜しくお願いします。ラブカル四天王のワタリさんが立ち合いだなんて、緊張しますけど、興奮もしますね」
ワタリの射貫いてくるようなイーグルアイにも、リクは塵程も動揺せずに、いつもの胡散臭い人当たりの良さそうな笑顔を浮かべて、ワタリに深々と頭を下げる。
どんな満身の笑顔を見せても、ワタリがそう簡単に微笑むことはない――――。
「……今までの報告は受けている。今日はしっかり頼む」
案の定――リクのおだてに、ワタリもミジンコほども口角が上がることもなく、予想を裏切らない仏頂面でリクに言葉を返した。
「はい、気を付けます」
だけどリクも、負けてはいない。
ワタリの無意識でも威圧的なガタイや態度にも、全然臆している様子がなかった。
これがクニミツなら、半泣きになっていたんじゃないかなかろうか。
『ワタリとリク』――この組み合わせで良かったような、悪かったような――――。
答えはレッスンが、始まらないと判らない。
兎にも角にも、緊張感がいきなり最高潮なことは、確信が持てるレッスンになるだろうけど――――。

